書店をたずねて三千里

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桜の木の下で

春一番の南風、それも突風となると、春の香に気持ちを漂わすどころではない。寒い冷たい季節から気を緩めると、足もとを掬われてしまう。最近の気候異変には「ツナガリ」の危うさを感じてしまう、気がする。近くの「多目的広場」外周りの桜並木(多分ソメイヨシノ)が満開。引き寄せられるように人が集まり、茣蓙で弁当を広げ団欒したり、テーブルでワインを呑む夫婦、写真を撮りあい話の花を咲かせているかたまりなど、ほとんどが中年以上の人たち。少年たちは広場の外周でランニング、若い夫婦と子どもたちはボールけりにフリスビーに興じている。広場には年齢の幅、思いも異なる人々が集まっていた。この時間での「ツナガリ」は、ただ、桜の木の下でだけだ。だが、よく見ていると、ここでのコミュニケーションにも、携帯電話やスマホでの「コトバ」のやり取りが、多く目に付いた。目にスルの桜の感動を、メール、写真で送り、話しことば(音声言語)を「話すように書く」メディア上の文字言葉で表現しているのが目についた。これが「超言文一致体」の表記なのか。近刊の『日本語文字・表記の難しさとおもしろさ』の中の「電子メディアの文字・表記」(三宅和子)に「若者間の情報伝達の電子化には、文字・表記を超えたコミュニケーションがある」ことが問題提起されている。(力丸@)