書店をたずねて三千里

最新の記事5件

このコーナー内を検索

月別一覧

営業部便り・2002.2 『ナイジェリアの本も出してます』

私は普段、書店を営業で周り、様々なジャンルの仕入れ担当の店員の方に新刊の予約や注文のお願いをしているわけですが、時々逆にその書店員の方からお願いをされることがあります。その内容は主に他店の売れ筋情報であったり、各ジャンルの、例えば「外国文学の棚でこの作家の本は何処の場所に並べるのが一番ピッタリくるか、またお客さんの目に付くのか」など、簡単なようでいて、それなりにいろんな書店の棚を見たり、その分野の本を読んでおくなりしておかないと自信を持って答えられないものが多く、時々冷や汗を掻きながら、「また今度お伺いする時までに調べておきます」と言って立ち去ることもしばしば・・・・下手に知ったか振って即答し、トンチンカンな情報を与えてしまうのは私自身の恥であるばかりか我が彩流社の恥になり、書店の方からも「出版社にいる人だからもっといろんなことを知ってると思っていたのに使えないね」と思われたあげく、ただの押し売りに成り下がる恐れもあります。
というわけなので私は出版社に入ってからまだ1年8ヶ月の新参者であっても、それなりに歳も食ってきたのと、小社はかなりマイナーというかマニアックな外国文学の作家の本を多数出版してきたので「この出版社の営業ならかなり文学には詳しいんじゃないかな?」と思われてしまうことがあり、その道のベテラン並の能力を要求されることがあります。先日もある大手チェーンの本店で外国文学のご担当の方から「サッカーのワールドカップに併せて各出場国の文学書を並べて『ワールドカップ文学フェア』をやりたいんだけど彩流社さんならいろんな国の文学書出してるから、なんかあったら教れてくれませんか?例えばセネガルの文学書なんてあったら面白いんだけど」と質問を受け、さすがの私も「セネガル文学!?<・・>@?・・」は知らなかったのでまたいつものように「また今度お伺いする時までに調べておきます」と言って立ち去ったわけです。社に戻りインターネットでアマゾンや文学愛好家のホームページを調べたりしているうちに、さすがにセネガル文学は見つけられなかったが、ナイジェリア出身でアフリカ人として初のノーベル賞を受賞した作家(ウォレ・ショインカ)の本が、なんと我が彩流社から出版されているではありませんか!!(自社の本なのに知らなかった・・)「神話・文学・アフリカ世界」と題名のついたその本はアマゾンで堂々153157位の売上を記録していたのです(順位が付いていない本もたくさんあるから付いてるだけでも良いほうなんです。)
かくして私は「ナイジェリアも今回のワールドカップ出場国なのでフェアにいれてもらえるよう提案営業しよう」と思い一人悦に入るのでした。

(筆・春日)