澁澤龍彦の思考
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電子版あり
¥2,970(税込)
著者 |
谷﨑 龍彦
著 |
---|---|
ジャンル |
文学/文芸の世界
> 日本文学批評・評論 |
出版年月日 | 2022/07/11 |
書店発売日 | 2022/07/11 |
ISBN | 9784779128318 |
判型・ページ数 | 4-6 ・ 250ページ |
定価 | 2,970円(税込) |
在庫 | 在庫あり |
内容紹介
澁澤の「読む=書く」という行為には、「(仏語の)純粋言語を日本語によって救い出す」(ベンヤミン「翻訳者の使命」)という運動が働いている。そのとき、澁澤という「私(わたくし)」性はどこにあるのだろうか——
澁澤の「書く=読む」という行為は「純粋言語」を救出するとともに、澁澤という「私」性が消滅するのではないかというのが、筆者が考える澁澤におけるエクリチュール化した「私」の意味である。
このエクリチュール化した「私」は、消滅するとともに翻訳行為と同様、他者の「純粋言語」にまとわりつく「純粋思考」をもかぎりなくとりこんでいく。そして最後には、澁澤の博覧強記の「書く=読む」という行為は、澁澤の「私」性が消滅して、エクリチュールに他者、評者(筆者)までをもまきこんでいく。究極的にそこに浮上する澁澤の「思考」とはなにか……それを逐語訳的に翻訳・抽出していくのが本書の眼目なのである。
目次
第一章 サドの自然
一『神聖受胎』
二『サド復活』
第二章 玩具・天使・アンドロギュヌス・世界の終り
『夢の宇宙誌』
一「玩具について」
二「天使について」「アンドロギュヌスについて」
三「世界の終りについて」
第三章 エロスの解剖
『エロスの解剖』
一「女神の帯について」
二「性とは何か」
三「近親相姦について」
四「愛の詩について」
五「優雅な屍体について」
六「サド=マゾヒズムについて」
七「ホモ・ビオロギクス(生物学的人間)」
八「オナンの末裔たち」
九「乳房について」
十「ドン・ジュアンの顔」
十一「『エドワルダ夫人』について」
十二「玩具考」
十三「マンドラゴラについて」
第四章 胡桃の中の世界
『胡桃の中の世界』
一「石の夢」
二「プラトン立体」
三「螺旋について」
四「幾何学とエロス」
五「宇宙卵について」
六「動物誌への愛」
七「紋章について」
八「ギリシアの独楽」
九「怪物について」
十「ユートピアとしての時計」
十一「胡桃の中の世界」
第五章 思考の紋章学
『思考の紋章学』
一「ランプの廻転」
二「夢について」
三「幻鳥譚」
四「姉の力」
五「付喪神」
六「時間のパラドックスについて」
七「オドラデク」
八「ウィタ・セクスアリス」
九「悪魔の創造」
十「黄金虫」
十一「円環の渇き」
十二「愛の植物学」
一『神聖受胎』
二『サド復活』
第二章 玩具・天使・アンドロギュヌス・世界の終り
『夢の宇宙誌』
一「玩具について」
二「天使について」「アンドロギュヌスについて」
三「世界の終りについて」
第三章 エロスの解剖
『エロスの解剖』
一「女神の帯について」
二「性とは何か」
三「近親相姦について」
四「愛の詩について」
五「優雅な屍体について」
六「サド=マゾヒズムについて」
七「ホモ・ビオロギクス(生物学的人間)」
八「オナンの末裔たち」
九「乳房について」
十「ドン・ジュアンの顔」
十一「『エドワルダ夫人』について」
十二「玩具考」
十三「マンドラゴラについて」
第四章 胡桃の中の世界
『胡桃の中の世界』
一「石の夢」
二「プラトン立体」
三「螺旋について」
四「幾何学とエロス」
五「宇宙卵について」
六「動物誌への愛」
七「紋章について」
八「ギリシアの独楽」
九「怪物について」
十「ユートピアとしての時計」
十一「胡桃の中の世界」
第五章 思考の紋章学
『思考の紋章学』
一「ランプの廻転」
二「夢について」
三「幻鳥譚」
四「姉の力」
五「付喪神」
六「時間のパラドックスについて」
七「オドラデク」
八「ウィタ・セクスアリス」
九「悪魔の創造」
十「黄金虫」
十一「円環の渇き」
十二「愛の植物学」