日本の文豪が表象する映像世界映画と文藝

えろこれ  ERO-COLLE
映画と文藝 日本の文豪が表象する映像世界

清水 純子 著
四六判 / 395ページ / 並製
定価:3,000円 + 税
ISBN978-4-7791-2648-2 C0074
奥付の初版発行年月:2020年01月 / 書店発売日:2020年01月21日
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内容紹介

日本の文学作品とその映画

一般に原作が優れていればいるほど、その映画化が原作を凌ぐのは
難しいとされている。
名立たる文豪たちが活躍した二十世紀は、サイコロジーとその応用が盛んな
時代だった。
谷崎、川端、三島、乱歩の小説に表れた
SM嗜好、人格分裂、母性への固着は、フロイトを始めとする精神分析学者が、
その原因を明らかにして人間の理解を深めようと苦心してきたテーマでもあった。
日本近代の文学者たちは、その欧米経由の精神分析を使用し、日本人らしさ、
日本人のアイデンティティを見定めようとし、ほの暗い日本家屋の闇にも
似た人間の暗い部分の描写と精緻な分析を推し進め、人間存在の「陰」の部分
へのまなざしを深めていった。そこに、外国の映画人たちは深く共感したに
違いないのである。
本書は、陰影礼賛に満ちた文豪の小説とその映画についての理解を、
さらに深めるための批評集である。

著者プロフィール

清水 純子(シミズ ジュンコ)

Junko Shimizu.
しみず・じゅんこ
東京生まれ。立教女学院小学校、中学校、高等学校卒業。
東京女子大学英米文学科卒業。東京女子大学大学院文学研究科
修士課程英米文学科修了。法政大学大学院博士後期課程満期中退。
シドニー工科大学英語教育学修士課程修了。筑波大学大学院博士課程
(英文学)修了。筑波大学Ph.D.博士(文学)号取得。
日本興業銀行本店外国為替部勤務をへて大学非常勤講師。
現在、都内主要五大学にて非常勤講師をつとめる。
専門は映画批評、英米文学・英米演劇および英米文化批評。
主な著書に、
『アメリカン・リビドー・シアター  蹂躙された欲望』
(彩流社、2004年)、
『様々なる欲望  フロイト理論で読むユージン・オニール』
(彩流社、2010年)等がある。

目次

1 清少納言  『枕草子』:ピーター・グリーナウェイのパロディ化
2 芥川龍之介 『藪の中』:多様な読みを許す複数の視点
3 江戸川乱歩 『陰獣』:闇に葬られた欲望
4 谷崎潤一郎 『卍』:性の境界侵犯か
5       『鍵』:ファム・ファタール夢幻/殺しの女装
6       『瘋癲老人日記』:ファム・ファタール夢幻/
                 女神に溺れるパラフィリア老人
7 川端康成  『眠れる美女』:老人の禁じられた遊び
8       『美しさと哀しみと』:サイコホラーの側面
9 三島由紀夫 『午後の曳航』:ナルシストの視線

関連書

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