◎三島由紀夫と「アメリカ」
第一章
◎「花ざかりの森」における「アメリカ」
「貴族の瞳」から眺められる「アメリカ」と「アメリか」の日本
第二章
◎『金閣寺』における「アメリカ」
占領期の「アメリカ」表象を中心にして
第三章
◎『鏡子の家』における「アメリカ」
「日本」のなかの「アメリカ」から「日本」の外の「アメリカ」へ
第四章
◎『美しい星』における「アメリカ」
米軍基地の「跡」としての「日本」の遺された「アメリカ」
第五章
◎『音楽』における「アメリカ」
「精神分析」を通して変わっていく「アメリカ」と「日本」
結論
◎三島由紀夫の「アメリカ」から見えてくるもの 【編集担当から一言】
この本は、韓国の若き研究者の一冊です。韓国人が三島由紀夫というフィルターを通してみた「アメリカ」とはどんなものか? あるいは、「アメリカ」というフィルターを通してみた三島由紀夫はとは?
「あとがき」の次の文章が印象に残ります。
「三島は、韓国人の理解を拒む「日本」の領域が依然として残っていることを示す証のような存在であり、こうした「他者」を理解することによって初めて、真の意味で両国のあいだの「交流」がはじまるのではなかろうか。」
「女性」的な「日本」を表象した川端文学に対し、「男性」的な「日本」を表象した三島文学。「日本」は三島理解の重要な概念であるが、じつは、「アメリカ」に、三島理解の重要な鍵があった!若き韓国の研究者が、隣国から見た三島由紀夫の「アメリカ」とは?
タグ: 日本文学(評論)