現代作家ガイド 6
カート・ヴォネガット A Reader’s Guide to Kurt Vonnegut
巽 孝之 監修, 伊藤 優子(YOUCHAN) 編著, 浅倉 久志, 伊藤 典夫, 大江 健三郎 , 増田 まもる, 永野 文香, 中山 悟視, 吉田 恭子, 渡邉 真理子
A5判 / 288ページ / 並製
定価:2,500円 + 税
ISBN978-4-7791-1791-6 C0098
奥付の初版発行年月:2012年09月 / 書店発売日:2012年09月03日
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内容紹介
いまこそ、ヴォネガットをーー
テクノロジーへの憧憬と懐疑を軽妙に、ヒューマニスティックに描き続け、2010年代以降アメリカ本国での再評価が進む作家、カート・ヴォネガット。いまだからこそ読むべき作家の背景と作品を、いち早く大解剖!
本邦初訳を含むエッセイや短篇(伊藤典夫、浅倉久志訳を含む)のほか、「カート・ヴォネガット×大江健三郎」対談も収録。気鋭の研究者らによる「テーマ解説」「作品ガイド」、ヴォネガットを知るのに役立つ「キーワード事典」「書誌目録」等も。一目でわかるイラスト図解も充実!
カート・ヴォネガット(Kurt Vonnegut,1922-2007) ユーモアと皮肉に満ちた作風から
「心優しきニヒリスト」とも呼ばれる。現代アメリカ文学を代表する作家。代表作に
『猫のゆりかご』 『スローターハウス5』など(カート・ヴォネガットJr名義)。
版元から一言
(社)日本図書館協会 選定図書
◎紹介されました!(掲載情報についてはコチラ)
著者プロフィール
- 巽 孝之(タツミ タカユキ)
慶應義塾大学文学部教授。1955年東京生まれ。コーネル大学大学院修了( Ph.D., 1987)。主著に『ニュー・アメリカニズム』(青土社、1995年度福沢賞)、Full Metal Apache (Duke UP, 2006)、編著に『反知性の帝国』(南雲堂、 2007年)、編訳にラリイ・マキャフリイ『アヴァン・ポップ』(筑摩書房,1995年/北星堂書店、2007年)ほか多数。
- 伊藤 優子(YOUCHAN)(イトウ ユウコ)
アーティスト。1968年愛知県生まれ。名古屋総合デザイン専門学校卒。普段は YOUCHAN(ユーチャン)名義にてグラフィックアート全般を手がける。主な仕事に装画平田真夫『水の中、光の底』(東京創元社、2011年)、CDジャケット『明日への扉』(フクシマレコーズ、2012年)、スマートフォンインターフェイス『Steamfone』(Foneclay, 2012)他。日本SF作家クラブ会員。
目次
(収録予定)
はじめに
■ハイホー!ーーヴォネガットの世界
「ハリスン・バージロン」(改訳決定版) (伊藤典夫 訳)
「魔法のランプ」(オリジナル版) (伊藤典夫 訳)
【特別寄稿】ヴォネガットがいちばん笑えたころ(伊藤典夫)
▲マンガ(Part 1)
■プー・ティー・ウィッ?ーーヴォネガットとの対話
「『スローターハウス5』出版25周年記念版序文」(伊藤典夫 訳)
「20世紀への送別の辞」(浅倉久志 訳)
▲ゆかりの地マップ
【インタビュー】「最後の言葉」(聞き手 J・レンティリー/吉田恭子 訳)
▲名言集
【対談】「テクノロジー文明と「無垢(イノセンス)」の精神」(カート・ヴォネガット×大江健三郎)
■そういうものだーーヴォネガットを語る
ヴォネガット連続体(巽孝之)
『スローターハウス5』とアメリカ戦争文学(渡邉真理子)
第二次世界大戦の傷あと(永野文香)
テクノロジーへの反発(中山悟視)
無神論者の教え(中山悟視・永野文香)
徹底解剖(しない)! ヴォネガットの笑い(吉田恭子)
トウモロコシとブタとライターズ・ワークショップ(吉田恭子)
【エッセイ】職業画家のジレンマ――ヴォネガットとアート(伊藤優子)
■チリンガ・リーン!ーーヴォネガットあれこれ
【徹底レビュー】ヴォネガット初の本格的伝記 AND SO IT GOES を読む(増田まもる)
カート・ヴォネガット 年譜(永野文香)
カート・ヴォネガット キーワード事典(伊藤優子)
▲キルゴア・トラウト作品リスト
▲ヴォネガット家系図/作家交友録
▲ヴォネガット映像化・CD化作品セレクション
▲マンガ(Part 2)
■ナイス、ナイス、ヴェリナイスーーヴォネガット作品ガイド
(伊藤優子・永野文香・中山悟視)
『プレイヤー・ピアノ』/『タイタンの妖女』/『母なる夜』/
『猫のゆりかご』/『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』/
『スローターハウス5』/『チャンピオンたちの朝食』/
『スラップスティック』/『ジェイルバード』/
『デッドアイ・ディック』/『ガラパゴスの箱舟』/
『青ひげ』/『ホーカス・ポーカス』/『タイムクエイク』/
短編集+絵本+戯曲/エッセイ集
▲A Vistor's Guide to Kurt Vonnegut
おわりに
Bibliography カート・ヴォネガット書誌目録(永野文香編)
トマスピンチョン 978-4-7791-2003-9 9784779120039 4-7791-2003-9 4779120039 0098 トマス・ピンチョン THOMAS PYNCHON 現代作家ガイド ゲンダイサッカガイド 麻生享志 木原善彦 ブライアン・マクヘイル 波戸岡景太 石割隆喜 三浦玲一 巽孝之 大串尚代 長澤唯史 アソウタカシ キハラヨシヒコ マクヘイル,ブライアン ハトオカケイタ イシワリタカヨシ ミウラレイイチ タツミタカユキ オオグシヒサヨ ナガサワタダシ 早稲田大学教授。著書に『ポストモダンとアメリカ文化』、訳書に『モンキーブリッジ』(いずれも彩流社)など。 大阪大学准教授。著書に『トマス・ピンチョン』(京都大学学術出版会)『UFO とポストモダン』(平凡社)、訳書にピンチョン『逆光』(新潮社)ほか多数。 彩流社 サイリュウシャ はじめに
スターターキット(ピンチョンを読むためにおさえておきたいこと)
ピンチョンが語るーーエッセイ2 篇
『ドン・Bの教え』(ドナルド・バーセルミ)への序文
『ストーン・ジャンクション』(ジム・ダッジ)への序文
ピンチョンを語ろう
【総論】ピンチョンとポスト・モダニズム
【起源】理性と狂気
【展開】ツーリストの論理
【表現】ピンチョン節とは何か?
【本質】探偵と電球
【再構築】ピンチョンにみるポストモダン小説の変遷
【継承】パラノイド文学史序説
増幅するピンチョン・ワールド
日本におけるピンチョン受容/ピンチョンマニアが集う場所/貴重な草稿/
明かされた人生/ゴシップ、そして論争/ピンチョン談話/作家の素顔を探
る旅/ビジュアル版『重力の虹』/「聖地」をめぐる物語/陰謀史観がカワ
イイ化したら/ヘンリー・ミラーとの邂逅?
ピンチョン作品ガイド
V./競売ナンバー49 /重力の虹/スロー・ラーナー/ヴァインランド/
メイスン&ディクスン/逆光/LAヴァイス/ブリーディングエッジ
BIBLIO(ビブリオ)+批評書ガイド付
執筆者
石割 隆喜(イシワリ タカヨシ)
大阪大学准教授
大串 尚代(オオグシ ヒサヨ)
慶応大学教授
巽 孝之(タツミ タカユキ)
慶応大学教授
波戸岡 景太(ハトオカ ケイタ)
明治大学准教授
三浦 玲一(ミウラ レイイチ)
前・一橋大学教授。
(社)日本図書館協会 選定図書 ポスト・モダン、そしてアメリカ現代作家の最高峰!?
トマス・ピンチョン、
「現代作家ガイド」シリーズについに登場!!
満載のギャグやポップカルチャーと高度な知性の混交、圧倒的な情報量、
複雑な構成、ノンストップで走りまくるストーリー……。
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最新刊は、その作風を一口には語るのが難しいだけでなく、公に姿を現さず、
プロフィールがいまだ謎に包まれる作家トマス・ピンチョンを取り上げます。
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