マサチューセッツ州コンコード生まれ。ハーバード大学卒業後、コンコード公立学校で教えるが、まもなくして辞める。エマソンと出会い、日記をつけ始める。ウォールデン湖畔に自ら建てた小屋で暮らし、人頭税の不払いでひと晩コンコード刑務所で過ごす。『コンコード川とメリマック川の一週間』『森の生活』の二册を生前に刊行。死後、『メインの森』『コッド岬』などが出版される。奴隷制度に晩年にいたるまで反対する。コンコードにて死去。 慶應義塾大学博士課程を経て、1997年より『木学舎便り』の刊行に従事。駒澤大学講師。
訳書に、ウォルター・ハーディング『ヘンリー・ソローの日々』(日本経済評論社)、ヘンリー・ソロー『コンコード川とメリマック川の一週間』(而立書房)など 彩流社 サイリュウシャ マサチューセッツの博物誌
ワチュセット山への徒歩旅行
冬の散歩
森の木々の遷移
秋の色
野性リンゴ
ハックルベリー
野生・神話・博物誌(訳者あとがき) (社)日本図書館協会 選定図書 木々や草花の美しさ、果実の恵み、人々と織りなす営み・・・・・・
野を歩き、見つめ、思索し、そして愛情深く綴った
ソローの博物誌エッセイ。
『森の生活』で知られるアメリカ人作家ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(1817-1862)。思想家、博物学者でもあり、ナチュラリスト、環境思想家の先駆けともいわれる彼のエッセイは、単なる自然観察の記録ではない。そこでは野生と神話的世界が響き合い、瑞々しく、発見に満ちた世界を読むものの眼前に繰り広げるのである。
「本書を片手に野外へ出よう。訳者であるこの私もこの訳業が終わった後も、本書を片手に、あるいは心の片隅に携えて、野外に出るつもりである。野生の中に神話的時間、思考を感じるために。」(あとがき より)