書店をたずねて三千里

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豊岡の職人が作る鞄

先日は版元営業と革靴の関係について書いたが、今回は版元営業と鞄について書きたいと思う。

版元営業の駆け出しの頃は、なるべく軽くて、かつポケットがたくさんある鞄をビックカメラとかで探して買っていた。

版元営業にとっては、鞄も革靴と同じように消耗品で、重い営業用のチラシや資料等をたくさん入れてパンパンになった状態で、書店を何時間も営業して回ると、そのうちガタがきて、ストラッップと鞄を繋いでいる金具が千切れたり(これ本当で、真鍮の金具でもだんだん磨り減ってきて千切れたことが何度もあった)、外装の布が破れたりで、革靴よりは持つが、一年ぐらいでだいたい限界がきて買い替えてきた。なのでもう版元営業になって十四個ぐらい買い替えたことになる。

最近の私のお気に入りの鞄は、鞄の産地、兵庫県豊岡市の職人が作るダレスバックだ。豊岡の職人が作った鞄は、デザインも強度も、いままで使ったどの鞄より優れていると私は思う。

豊岡には以前、出張して書店を営業してまわったことがあり、私は実はその時に、豊岡が千年の歴史を持つ鞄の産地だということを初めて知った。書店営業をやることで、日本の行ったことがない地方都市の知られざる名産を知ることができるというのも、また出張の面白さの一つである。

最近は、「モノづくりの日本」とか言いながら、店に並ぶあらゆる商品が中国製だったり韓国製だったり、最近は靴もベトナム製やカンボジア製が出回ってて、全然日本の職人が作ったモノが日常生活に見受けられなくなっていると思う。

そんな中、豊岡の鞄は、海外の安価な鞄などの価格攻勢に耐えながら、鞄づくりの千年の歴史を継承しつつ、日本の職人が作った、まさにモノづくり日本の高い技術を証明している。

豊岡の鞄、お勧めです!

【文責 春日俊一】