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越境するトポス

2004 年 9 月 3 日 金曜日

『越境するトポス』表紙\
書籍名   : 越境するトポス 環境文学論序説
(エッキョウスルトポス)
著者名   : 野田研一、結城正美(ノダケンイチ、ユウキマサミ) 編
発行日   : 2004-07-31
税込価格 : ¥4725
本体価格 : ¥4500
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★英語青年 05年1月号 笹田直人
「本書は、ネイチャーライティングやエコクリティシズムなど、日本での「環境文学研究」のさらなる展開をめざして編まれた論文集である。…野田氏は「序」で吾国の環境文学研究が第二段階にさしかかっていると指摘し、「ジャンル論としても文学理論としても輸入品の域を出なかった諸要素を、真に日本における文学ジャンル、文学研究の方法論として定着させる」こと、この分野の作品を「享受できる読者層を見いだし、息の長いジャンルとして日本的に成熟させる」ことの必要性を熱く静かに説く。実際、この論集の扱う作家のうち、生田論文が三木卓・石牟孔道子・内山節、野田論文が藤原新也、小谷論文が林京子、山里論文が宮沢賢治、結城論文が石牟礼、高田論文が戸川幸夫・宮沢、山城論文が柳田国男・森崎和江・堀江謙一、アレン論文が石牟礼という具合に、半数以上が日本の作品を検討している。いずれも、アメリカ文学との比較文学的視座に立ちつつ、「場所の感覚」「人間中心主義批判」など環境文学研究の核を成す主要な批評題目から読み親しんだ日本文学に新しい光をあてており、新鮮な読みと日米文学の喜ばしい邂逅へと読者を導いてくれるだろう。「トポス」とは、定型の表現形態の謂いでもあるが、また引き出されるべき表\\現の隠された場所の謂いでもある。本書は、『越境するトポス』という書名に相応しく、そうした場所を求め種々のディスプリンを越境する真率な探求の書である」。

★週刊読書人 9/3

「伝統的な文学研究では主題はもっぱら文明社会における人間存在の意義に終始してきた。そのようなアプローチでは現在進行しつつある環境危機には対処できない。環境危機は文明や文化の危機であり、同時に私たち人間性の危機でもある。というのも地球上に住むただ一つの種にすぎないホモサピエンスの、倣慢ともいえる営みがその大きな要因であるからだ。環境文学は従来の文学研究の反省に立ち、自然や環境の視点から私たちの文明の質を問い、私たちの生き方を問い直す。日本に紹介されてまだ10年余り、若い文学研究の分野である。環境文学という場合、一般的に知られているネイチャーライティング(人間と自然をめぐるノンフィクション、エッセイ)に小説、詩、演劇をも合むジャンルを指す。本書の意義を「場所の感覚」、「日本文学へのアプローチ」、「アメリカ人研究者の寄稿」という観点から紹介したい。本書には十三の論考が収められているが、そのほとんどが「場所の感覚」に関するものであることに注目したい。場所の感覚とは、「場所」についての意識をいっそう深化させたもので、場所を生態系ばかりか歴史や文化をも含めた複合体として捉え、そこの共同体の一員として根づくことによって初めてアイデンティティが確認されるという考え方である。アメリカ文学で言えば、ソ\ローの『森の生活(ウォールデン)』がその原型となり、日本文学で言えば、石牟礼道子の『苦海浄土―わが水俣病』は、逆に愛すべき場所が高度成長とともに崩壊していった遇程を描いている。本書の執筆陣の顔ぶれから、英米文学論が予\想されたが、タイトル『越境するトポス』(トポス=自然をめぐる言説)にあるように、トポスは各地、各領域に越境する。執筆陣自身が自らの文学研究を越境し、日本文学の読み直しを強く迫っているのが本書の特徴である。その対象は野尻抱影、三木卓、石牟礼道子、内山節、藤原新也、林京子、宮沢賢治、戸川幸夫等、実に多彩だ。そこにアメリカの作家ミューア、ステグナー、スナイダー、テリー・テンペスト・ウィリアムス、スコット・ラッセル・サンダーズ、ゲーリー・ポール・ナブハンが入り混じり、さらに海洋文学と動物文学に関する論考が加わって、一大「環境文学論序説」が展開する。アメリカ人研究者の寄稿はどれもそつなくまとまりがある。特にスロヴィックの「Xのなめらかな表皮をめくると」は、サンダースやナブハンのもつグローバリズムの間題点を分析したものである。アメリカではグローバリズムまでもが文学研究の対象となっていることに驚かされる。本書に関心をもたれた方に、次のような環境文学からのメッセージを紹介しよう。「自分がどこにいるかを知らなければ、自分が誰であるかわからない。」「私たちは場所を語る語彙をもっとゆたかにしなければならない。」あるシカゴの動物園の出口には、大きな姿見の鏡が掛っている。その上に「今あなたが見ているのは、地球上で最も凶暴\な動物です」と書かれている。環境文学研究が必要とされる時代が到来したようだ。」

ウェールズ「ケルト」紀行

2004 年 8 月 30 日 月曜日

『ウェールズ「ケルト」紀行』表紙\
書籍名   : ウェールズ「ケルト」紀行-カンブリアを歩く
(ウェールズケルトキコウ)
著者名   : 武部好伸(タケベヨシノブ) 著
発行日   : 2004-07-10
税込価格 : ¥2415
本体価格 : ¥2300
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★「日経」夕刊・大阪版ほかに『月刊TARU』04年9月号にも紹介あり
例えば映画「ハリー・ポッター」シリーズに出てくる魔法魔術学校の校長や「ロード・オブ・ザ・リング」の魔法使いガンダルフ。彼らのモデルになっているのが「古代ケルト部族の命運をにぎった呪術師であり、天文学者であり、倫理学者であり、裁判官でもある」ドゥルイド僧だという。/本書は、日本人にはいまひとつピンとこないケルト文化を、そんなエピソードで紹介する。/ケルト人は紀元前には全欧州に居住していたものの、ローマ帝国支配、ゲルマン民族移動などの歴史の波にほんろうされながら、次第に辺境に追いやられていった。しかし、キリスト教受容以前のケルトの持つ異教的なにおいは、文化や意識の古層になお残っている。そんな遺風の濃い故地を訪ねるのがライフワークという著者の、これが六冊目となる紀行だ。好意あふれる人々との出会いが楽しい。

イエロー・ペリルの神話

2004 年 8 月 22 日 日曜日

『イエロー・ペリルの神話』表紙\
書籍名   : イエロー・ペリルの神話 帝国日本と「黄禍」の逆説
(イエローペリルノシンワ)
著者名   : 飯倉章(イイクラアキラ) 著
発行日   : 2004-07-30
税込価格 : ¥2625
本体価格 : ¥2500
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★歴史読本 04.10号
「イエロー.ペリル、すなわち「黄禍」とは、日本や中国といったアジア地域の経済的・軍事的な近代化による国力増進を西欧先進諸国にとっての脅威とみる考えであり、そのイメージ全般を指し示す。「黄禍(論)」について語られる時、西欧人の東洋人に対する優越感や差別意識、人種問題をその底硫に見て、白人=加害者、黄色人種=被害者という図式にあてはめて事足れりとする風が見受けられる。しかし、著者は黄禍をめぐるさまざまな社会現象を、その源流に遡りつつ分析し、言説・芝居・寓意固・ジャーナリズムなどにおける具体的諸相をロシア、イギリス、ドイツ、アメリカ、そして日本それぞれの豊富な事例をあげて紹介する。そして黄禍と黄禍に対する反論・反発を含め、ときに国際政治の場で論じられ、B級映画のネタにもなり、高級新聞紙の紙面を飾る一方、煽情的なジャーナリズムの道具ともなる黄禍論の複雑な性格と、従来の固定的なイメージ、すなわち「神話」の解体へと論を進める。専門的知識に裏打ちされながら、平易な語り口の論考である」

★東京新聞 04.8.22

「イエロー・ベリル=黄禍とは、東洋人が白人に及ぼす災禍のことで、中国移民が白人の職を奪うという具体的なものから、西欧が中国や日本に侵略されるというSF的なものまで、さまざまなレベルがある。本書は主に、日本と黄禍論のかかわりを政治学的に考察。黄禍論がヨーロッパではむしろ問題にされていなかったのに対し、日本人の方が過敏に反応してゆがんだ自己像を作り上げたとする」。

韓国陸軍、オレの912日

2004 年 8 月 18 日 水曜日

『韓国陸軍、オレの912日』表紙\
書籍名   : オフサイド・ブックス33
韓国陸軍、オレの912日 いま隣にある徴兵制
(カンコクリクグンオレノキュウヒャクジュウニニチ)
著者名   : チュ・チュンヨン、中山茂太
(チュ・チュンヨン、ナカヤマシゲタ) 著
水野あきら(ミズノアキラ) 絵
発行日   : 2004-06-15
税込価格 : ¥1575
本体価格 : ¥1500
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★『セヌリ』04年11月号
「火山の噴火のように韓国社会を賑わすのが兵役非理事件(ビョンヨクピリサゴン)。今回はドラマ『秋の童話』で一躍有名になったソン・スンホンを始め、多くの俳優・野球選手が兵役逃れをしていたことが発覚、大騒ぎになった。ソ\ン・スホンは謝罪文で、「世間から忘れられてしまうかもしれないと思った」と、動機を告白したが、動きの早い韓国芸能界、ファンが待っていてくれるという保証はないのだ。韓国男児なら誰もがクリアしなければならないのが「徴兵」。韓流の影響もあり、今回の事件は日本でも大きく扱われたので、徴兵制に興味を感じた人も多かったのではないか。そこで、私たちには未知の世界、「徴兵」について書かれた本を紹介しよう。……『韓国陸軍縲怐xは、軍隊生活を体験談とイラストで紹介した「爆笑ノンフィクション」。韓国男子はなぜ「軍隊の話で始まりサッカーの話で終わる」といわれるようになるのか、そんな秘密が解ける強烈な話が満載だ。……新兵訓練が終わり各部署に配属される前に、自殺者の写真を見るのが慣わし。小銃をくわえて自殺、頭部が粉々になった惨い写真の数々が並ぶ。毎年、かなりの兵士が自ら命を絶つ、そんな不気味な現実が韓国軍隊にはある。……(韓国の)徴兵制は一九四四年、日本の手によって施行されたことも記憶にとどめておいてほしい。

★『ダ・カーポ2004年8.18号』
収監者よりも過酷な毎日 韓国・兵役の中の男たち
評者 丸目蔵人 フリーライター

日曜午後ののどかな時間帯、テレビには、なにやら軍服姿のトリオが登場し、軍事教練をネタにしたコントで、盛んに笑いを取っている。といっても、日本で放映されている番組のことではない。韓国の『爆笑オンエアバトル』に相当するバラエティでの一場面だ。
そもそも、韓国ではトンデムン・シジャン(東大門市場〉といった繁華街を歩いていても、軍服姿の若者に頻繁に出くわす。もちろん、彼らがおしゃれでミリタリー・ファッションを着こなしているわけではない。兵役中、外出許可をもらった訓練兵が、しばし羽を伸ばしている日常の光景なのだ。

台湾、シンガポール、タイ。アジアには適齢の男性に兵役義務を課している国が少なくないが、韓国の訓練の厳しさはとりわけ有名。最近の大ヒット映画『シルミド』でも、その壮絶なシゴキは紹介されているが、ネット小説を原作とする恋愛コメディ『猟奇的な彼女』でさえ、脱走兵の願末がエピソードとして・加えられていたことを、この本を読みながら改めて思い出した。
「19歳になったあなたは、一般国民として軍事訓練を受ける義務があります……」
兵務庁からの素っ気ない通知で、否応なく兵役へとかり出された若者たちが、実際どのような体験をするのか? 85年の夏から約2年半〔現在、・兵役は約2年に短縮)、それまでの自由を奪われた著者の苦難の日々がここには図解入りでリアルに紹介されている。
「脳みそ取り出してハイターで洗ってやろうか」
過激な表現でハッパをかけられながら、規律遵守のために、繰リ返される体罰。むさ苦しい男どうしの共同生活は、不恩議とユーモラスな印象を与えるが、それは兵役義務を乗り越えた者ゆえの記憶の美化という自戒もある。
幽霊との遭遇、他愛のない猥談、チョコパイへの執着。そして、愉快な話の合間合間に、明らかにされる真実。適性のない者、不運な者は、ときに過酷な訓練の犠牲となる。
たとえ死亡しても、軍事演習中の場合、兵士への見舞い金はわずか2400円。死亡原因も、他殺が事故死として処理される例があるらしい。
モムチャン。これはひきしまった体を意味する韓国の流行語だが、日本でもブームを巻き起こしている俳優たちのスタイル、さらに精神の素地は、こうした厳しい兵役体験に負う部分もあるのだろう。
一見、軍事マニア向けのようでいて、似て非なる隣国の事情を伝える一冊。エネルギッシュな劇画のように、久々にぐいぐい引き込まれた。

文化アイデンティティの行方

2004 年 7 月 9 日 金曜日

『文化アイデンティティの行方』表紙\
書籍名   : 文化アイデンティティの行方
一橋大学 言語社会研究科 国際シンポジウムの記録
(ブンカアイデンティティノユクエ)
著者名   : 恒川邦夫、三浦玲一、他
(ツネカワクニオ、ミウラレイイチ) 編著
発行日   : 2004-03-15
税込価格 : ¥5040
本体価格 : ¥4800
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★週刊読書人 7.9
「一橋大学言語社会研究科が2002年4月に主催した国際シンポジウムの記録である本書は、450頁を越える大冊で展示物の紹介や場の雰囲気まで盛り込みながら、議論の全容を伝える。編者のひとりである三浦玲一氏は序文で、文化アイデンティティの根本問題は社会的に構築された様々な言説内部における差別として捉え、とくに植民地主義的言説に焦点を合わせながら、「人間」というカテゴリーにおいて差別される被支配者による民族や共同体といった対抗的主体の構\築を論じて、アイデンティティの政治学の必然性を説く。続く二つの基調論文が対照的にこの文化アイデンティティの方向性を示唆して興味深い。一方でカリブ海出身でカナダ在住の作家エミール・オリヴィエが、グローバリゼーションによる移住・移動を文化的創意の動態的複奏化として肯定的に捉えているとすれば、アメリカ合州国の批評家ウォルター・ベン・マイクルズは、多文化主義を徹底化すれば文化アイデンティティ(少数者のそれを含む)を擁護することは論理矛盾となるとして、文化相対主義の限界を指摘する。文化アイデンティティの代わりに、マイクルズが闘争の場としていまだに有効であるとするのが階級概念である。このような基調に続く各章では、カリブ海フランス語圏のクレオール文化、ドイツ語圏・中国語圏・イスラム圏・アメリカ合州国文化におけるアイデンティティの歴史的検証、英語圏のハイブリットなポストコロニアル文学といった主題が取り扱われている。」

天下御免の極落語

2004 年 7 月 1 日 木曜日

『天下御免の極落語』表紙\
書籍名   : 天下御免の極落語 平成の爆笑王による”ガーゴン“的自叙伝
(テンカゴメンノゴクラクゴ)
著者名   : 川柳川柳(カワヤナギセンリュウ) 著
発行日   : 2004-06-15
税込価格 : ¥1890
本体価格 : ¥1800
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★「東京かわら版」2004.7月号
「川柳自身の手による書下ろし自伝プラス国立演芸場での口演4席を収める。師から見た落語協会分裂騒動が特出。志ん生、文楽、円生、正蔵、小さん、談志、志ん朝、円楽、好生らと時間を共有した新旧しくじり噺満載。やはりバレが可笑しい。素人時代の写真、鹿芝居で円生と収まった写真に注目。笑福亭鶴瓶師、仕掛け人・塚越孝アナウンサーの筆による川柳賛歌も。」

あの子からのグッドバイ

2004 年 7 月 1 日 木曜日

『あの子からのグッドバイ』表紙\
書籍名   : あの子からのグッドバイ -ペット・ロストを癒す本-【イヌ編】
(アノコカラノグッドバイ )
著者名   : 川木淳(カワキ ジュン) 編著
発行日   : 2004-03-20
税込価格 : ¥1470
本体価格 : ¥1400
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★「夕刊フジ」2004.10.23
「ペットが死を迎えたとき、飼い主はどうやって気持ちの整理をつければいいのだろうか。『あの子からのグッドバイ』は、大の《犬バカ》を自負するファッション評論家の著者が愛犬に先立たれた人たちの話をもとに、天国にいる最愛の犬が家族との思い出を追想する25通の書簡集。飼い主にとってペットは家族の一員。だから、ペットが亡くなったとき、自分自身を責めたり、他人を恨むことを、パートナーである彼らが望むはずがない。悲しみは抱え込まず表に出し、ペットの死について話したり感じたことを素直に言い表\すことが大切。そうすれば愛犬と今でも一緒にいるという気持ちに浸ることができる。天国から届いた愛犬たちの手紙は、人間とペットとのかかわりについても考えさせてくれる」

★「愛犬チャンプ」7月号

「家族同様に愛しているペットの死を受け入れるのは、たやすいことではありません。今回、刊行された川木淳編著『あの子からのグッドバイ』は、全国のペットロス経験者より寄せられた、亡くなった愛犬へ伝えたい感謝のメッセージを1冊にまとめたものです。悲しみ苦しんでいるのは、自分だけではないんだということを知ることで、それを励ましや生きる自信、気力に変えることができるのかもしれません」。

村上春樹とネコの話

2004 年 6 月 8 日 火曜日

『村上春樹とネコの話』表紙\
書籍名   : 村上春樹とネコの話
(ムラカミハルキトネコノハナシ)
著者名   : 鈴村和成(スズムラカズナリ) 著
発行日   : 2004-05-10
税込価格 : ¥1680
本体価格 : ¥1600
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★「日刊ゲンダイ」04.6.8
「ネコはきれい好きで、暇さえあれば毛づくろいしたり、前足で顔を洗ったりしている。これは、ネコが??女性的?≠ネ動物だから。甘えたり、しなをつくったりして、怒るとツメを立てるのも、女以外のなにものでもない、と著者。だから??男らしい男?≠ノはネコは似合わない。高倉健がネコを抱いてもさまにならないし、志賀直哉にはドーベルマンか土佐犬が合うという。 日本で著名な作家をネコ派・イヌ派にわけると、森鴎外、小林秀雄、石原慎太郎などが代表的なイヌ派で、ネコ派の代表\が、夏目漱石と谷崎潤一郎、そして村上春樹だそうだ。谷崎潤一郎に至っては、「女房よりネコが好き」と堂々と語る男の小説もある(「猫と庄造と二人のおんな」)。ネコ派の文学を読み解きながら、「海辺のカフカ」「午後の最後の芝生」「羊をめぐる冒険」など、村上春樹の名著にネコが登場するシーンを取り上げ、??村上文学?≠フ神髄を探るエッセー。名作ネコ場面集でもあり、村上作品を知らなくても、ネコ好きにはたまらない一冊だ」。

三月の水 アントニオ・カルロス・ジョビン・ブック

2004 年 5 月 1 日 土曜日

『三月の水 アントニオ・カルロス・ジョビン・ブック』表紙\
書籍名   : 三月の水 アントニオ・カルロス・ジョビン・ブック
(サンガツノミズアントニオカルロスジョビンブック)
著者名   : 岩切直樹(イワキリナオキ) 著
発行日   : 2003-10-10
税込価格 : ¥1995
本体価格 : ¥1900
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★「ミュージック・マガジン」04.5月号

「1冊まるごとジョビン本。リオ・デ・ジャネイロの案内、評伝と作品紹介、語録、著者が選んだ10曲の紹介といったところが主な内容で、ジョビンからの広がり、奥行きに欠け、情緒的に私見が紛れ込む場所もあるが、簡潔かつ平明な文章で丁寧にまとめられている。ともあれ、著者のジョビンヘの愛情が伝わってくるのは確か」。

階級!

2004 年 4 月 15 日 木曜日

『階級!』表紙\
書籍名   : 階級! 社会認識の概念装置
(カイキュウ)
著者名   : 渡辺雅男(ワタナベマサオ) 著
発行日   : 2004-01-15
税込価格 : ¥3150
本体価格 : ¥3000
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★『経済』04・5 赤間道夫
「本書は、階級概念の復権をめざしてそれと格闘した社会科学の知的営為の成果である。内容には階級概念と誠実に向かいあった著者のほぼ10年の探求と階級概念をないがしろにした諸説への批判とが凝縮されている。「!」は「どっこい生きている」という著者のメッセージだろう。著者による「階級論の復位」は、階級という「概念装置」を組み立てることができない社会(科)学者への批判であるだろうし、「正統派マルクス主義者」への叱咤激励でもあるだろう。好著の出現を、喜びたい」。

★「東京新聞・中日新聞」 04.4.18

「もはや時代遅れと見なされていた「階級」の概念。だがバブル崩壊に続く「中間階級」の亀裂が話題である。古くて新しいこのテーマに対し、マルクス以来の古典的な階級論の成果を踏まえ、社会的格差を階級の概念から丹念に吟味する。直観に頼らない理論的な書で、不平等と貧富の格差を招く人脈や世襲の問題が体系的に整理され、目下のグローバル化を読み解く糸口を与えてくれる」。

★「図書新聞」04.4.15 降旗節雄
「現代資本主義の発展、それと対照的な社会主義圏の崩壊という歴史的現実の中で、マルクスの規定した「階級」概念はもはや失効したのではないか──これが現代の通説・新常識であるとすれば、本書はこの通説・常識にたいする痛烈な批判の書である。著者はグローバリゼイションの支配する現代においてこそ、まさに全地球的規模において、階級支配の構造は拡大し、貫徹しつつあると強力に反論する」