2011 年 12 月 9 日 金曜日

尾崎・ゾルゲ事件と連動する満鉄調査部・合作社事件を巡る論争を全面公開!
満鉄調査部とは、後藤新平が創設した植民地経営を担う国策会社・満鉄のシンクタンク。その活動は「在満日系共産主義運動」として大弾圧された。知られざる事件を通して、「満洲国」のあり方や、在満知識人の試行と「満鉄マルクス主義」の意味を問う!
「戦後70年近くなり、3世代前の、とくに日本植民地支配下における歴史は忘れ去られようとしている。そのなかで敗戦直前の権力によるやや謎めいた弾圧事件をめぐる論争が現在生起しており、そこでは論議が歴史把握の方法論にまで及んでいる。この事件とやや関わりのあるゾルゲは映画化などで比較的知られるようになったが、その他の関係者の多くは一般的には知られていない。厳しい戦時下にあって国家方針に沿わず抵抗を試みたとされ、良心的ともいわれた活動あるいは言説の意義、その担い手たる日本人知識人のあり様は今もって検討すべき現代的問題であろう。」(「図書新聞」11.12.17号より)
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2011 年 11 月 10 日 木曜日

「演劇で、食っていこうじゃないか」、「はたして食えるのか?」など、演劇・劇団をとりまく経済的側面とその未来について、アーツ・マネジメントの分野ではもっとも事態の本質をつかんでいるといわれる著者が詳細に分析する。演劇についての本は数多にあるが、プロの劇団とは何か、演劇で食っていくとは具体的にどういうことなのかについて書かれた本は、ほとんどみあたらない。そしていま我が国では「劇場法」という法律の制定が動いており、この国の文化政策が新たな局面を迎えようとしている。
「演劇を芸術的な面から批評する(これまでの演劇書のほとんどはこれ)のではなく、今の演劇界で起きている変化を組織、財政、法律、国や行政との関係などから分析し、解説する本である。劇団やホールの関係者や自治体の文化担当者などに勧めたい本だ。」(「週刊朝日」12.3.23号より)
「国際比較も面白く、例えば日本では公立劇場を『借りる』機会の平等を重視して抽選で出演団体を決めるが、英国では鑑賞者である地域の人々に平等に開かれることを考慮して芸術監督らが上演作や出演者を決めるという」(「日本経済新聞」11.12.21付より)
「劇場法の話題は鳩山政権の終わりとともに、短いブームのようにたち消えたが、本書にあるのは、そのようなブームを作ったり、乗ったりすることとは違って、演劇と公共圏の問題を考える真摯な態度に貫かれている。」(「週刊読書人」11.12.23号より)
「題名通り、演劇の仕事が職業として成り立つための条件を検討し、そのための施策を提案することがこの本のテーマです。著者は実際に国や自治体の助成制度・文化政策に関わっている立場なので、断定的な物言いは避け、多様な演劇界の実情に沿ってリアリティのある問題提起を行う姿勢を貫いています。そのため、もどかしく感じる部分もありますが、最新の演劇界の動向を丹念に追いながら、「演劇の経済的側面」をアップショットとロングショットを交互にモンタージュしながら分析するというこれまでなかった試みで、大変刺激的な内容になっています。」(「UCSA」11.12月号より)
「内容に触れれば、演劇と社会との歴史と現状について概説的に触れながら、演劇の果たすべき未来図にまで、わかりやすい表現の中にも著者の思いがあふれています。そこに著者のたくらみがあるかとも思いますが、演劇を志す学生、初心者向けという体裁をとりながら、内容は、今、文化政策上で中心的な問題となっている「劇場法」や“アーツカウンシル”にまで触れており、本当の意味での“アーツマネジメント”の好著です。これからの論議のベースが作られたように思います。」(「しんぶん赤旗」11.11.27付より)
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2011 年 11 月 8 日 火曜日

セビーリャ社会の本質を成すカフェや居酒屋、フラメンコ、オペラ見物といった「公の出会いの場」がどのように機能し、いかに定着したか。セビーリャ文化の多様なソシアビリテ空間の結びつきを歴史的文脈のなかに位置づける。
「専門家向けの本だが、類書がなく、資料的価値は高い。この集いの文化の興隆には、温暖な気候-夏は酷暑に見舞われるが、日暮れが遅く、くつろいで長時間を屋外で過ごせる。冬も暖房がいらないほど暖かい-も大いに関係しているのだろう。都市を見るにあたって、これまでと違った歴史的、文化的視点を与えてくれる一冊である。」(「週刊読書人」11.11.25号より)
「スペインのセビリアでは18世紀以降、カフェや居酒屋、売春宿、劇場といった場所が「公の出会いの場」として機能した。本書は、これらの場所に注目し、生活と都市文化の様相を記述した社会史。岡住正秀・北九州市立大教授ら九州のスペイン研究者が主に翻訳した。訳者によるコラムが理解を助ける。」(「西日本新聞」11.10.30付より)
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2011 年 11 月 7 日 月曜日

冷戦期のサリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』からピンチョンらのカウンターカルチャー、マドンナ、ユダヤ系・ベトナム移民のコミック・文学、9・11映画までを文化的側面に焦点をあて歴史的文脈で捉える。
「時代の変化に伴うポストモダニズム文化の変容を辿りつつ、九〇年代以後、そえが多文化・ポストコロニアル状況を反映する文化へと「発展的拡張」を遂げる様を描いている。人によっては、それは『発展的拡張』ではなく『主役の交代』であり、ポストモダニズム文化は八〇年代に終わったのだと考えるかもしれないが、アメリカ文化に見られる前者から後者への移行を具体例とともに跡づける本書の議論は一読に値する。」(「図書新聞」11.11.12号より)
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2011 年 10 月 25 日 火曜日
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2011 年 10 月 24 日 月曜日
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2011 年 10 月 20 日 木曜日

チュニジアから届いた、モザイクのようなきらめきを放つ小説。首都チュニスに暮らす兄ヤーシーンと妹アーイダの日々を軸に、人びとの生活や街角の光景から、静かに、優しく、鮮やかに浮かび上がる人の幸福や真実と、その普遍性。
「作者は日本語版に序文を寄せて“つながり”への願いが叶えられる喜びを語ると共に3.11の東日本大震災に触れている。翻訳者は格好の背景と作品の解説を加えている。本書は一種のチュニジア学の労作とも言えよう。いずれにしても現代に相応しい、“つながり”をテーマとする新しい小説がアフリカのチュニジアから誕生したと言えよう。」(「週刊読書人」11.10.21付より)
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2011 年 8 月 30 日 火曜日

空前の大ヒットコミック『ドラゴンボール』(単行本の発行部数は日本国内で1億5200万部以上、全世界では3億5000万部を超える)。昨年からはデジ タルリマスター再編集版としてテレビにも再登場し、いまだ衰えない人気を維持している。宮崎駿のアニメや『エヴァンゲリオン』などについてはサブカルに色 気を見せる知識人の評論が数多く刊行されているが、なぜか『ドラゴンボール』は相手にされていない…。
しかし本当に『ドラゴンボール』は解説が不要の「見ればわかる」作品なのであろうか。ドラゴンボールの深層にある読者を中毒にしてしまう優れたマンガのテクニックと構造、そして孫悟空から人造人間などの登場するキャラクターを徹底的に解き明かす!!
「国民的マンガでもある鳥山明の『ドラゴンボール』。一般には主人公・孫悟空を中心に夢や友情を描いたSFファンタジーとして享受され、たわいないストーリーと考えられている。サブカルチャーを中心に執筆を続けてきた著者は、そうした通説に異を唱え、『ドラゴンボール』がどれほど多様な読みに堪えうるのかを試みた。斬新なマンガ批評。」(「読売新聞【夕刊】」11.9.12付より)
「漫画の構造や技術を多面的に考察し、批評の新たな切り口を提示した。事前に舞台設定を固めない行き当たりばったりの手法で世界観を膨らませ、事後的なつじつま合わせの妙で読者を魅了する手法を指摘するなど、独自の視点が満載だ。」(「日本経済新聞」11.8.28付より)
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2011 年 8 月 26 日 金曜日
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2011 年 8 月 26 日 金曜日

グアム・サイパン・パラオ・ポンペイ、そして沖縄……北西太平洋に広がっている島嶼地域がより良く発展していくためには、何が必要か? その持続的発展の可能性についてグアム、パラオ大学と琉球大との国際シンポジウムの書。オールカラー版。
「本書の副題にある『環境』『資源』『開発』の三つの言葉は、まさにこの地域における近代的『折り合い』を考える際のキーワードであり、それらを束ねている近代的現象が『人の移動』ということになる。実際、ミクロネシアから多くの人々が米国へ労働機会を求めて移住し、逆にフィリピンや中国、バングラデシュなどからは労働者がこの地域に働きに来ている。伝統的生業から離れ、賃金労働を求めて国内を移動する人々も珍しくない。」(「琉球新報」11.8.21付)
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