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【書評】『中央駅』――「小説宝石」(2019年12月号)にて

ホームレス青年の絶望のレンズから見る世界

評者は三浦天紗子氏

322ページのBookGuideに掲載。

(……)

それが愛かどうかの確信もないままに、青年は女性の体を心配し、いたわり、時折ふらりといなくなるその年上女性に嫉妬までするようになる。女性は青年をからかうようでもあり、甘えて頼りにしているようでもあるが、どちらも女性の無意識の本心なのだろう。振り回される青年はさらに転落していく。

青年がなぜホームレスとして駅に流れ着いたのか、過去に何を背負っているのかはまるで説明されない。それは「気づいたらそこにいた」という事実しかなく、過去の栄光もしがらみも不運も「転落」には関係ないと、突き放されているかのようだ。

…本書の著者は、本国韓国でも注目を集める若き実力派。

…30歳手前の若さで、この絶望が描けるとは恐ろしい。

 

 

 

※掲載書籍の詳細は下記画想をクリックして下さい。

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