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【書評】『中央駅』――「図書新聞」(2019年11月30日)にて

鹿を逐う者、山を見ず

評者は星楽秋風五丈原氏
【本が好き!】コラボ企画書評

(……)

全て現在形で書かれているので時代は特定できないが、本編に書かれていること総てが、フィクションでも過去でもない。

…金を得ては泥酔し、簡単に金を盗まれる主人公を情けないと一刀両断するのは簡単だが、だからといって、主人公がいざその気になったとしても、簡単に蜘蛛の糸が垂らされてくるような世の中ではない。

失望の記憶が諦念に変わり、やる気を削いでいくまでの時間は、そう長くはかからない。

……

「過去や未来なんてない」ものと考え「今目の前に見えるものだけを見る」のは一見潔いように見えるが、彼の目の前にあるのが何だか分かればそうも言えなくなる。

棄ててしまった過去や未来のなかに、もしかしたら光があった/あるかもしれないのに。

 

 

 

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