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キショウガクのはなし

2009 年 1 月 7 日 水曜日

新年、明けましておめでとうございます。

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写真は昨年末開かれた、日本キショウガク協会の忘年会まえの会合の模様です。

キショウガクはお天気の気象ではなく「旗章」つまり旗と紋章を研究する学問のことです。

欧米では歴史も長く、それなりに認知度もありますが、日本ではなかなか浸透していません。

新年は、日の丸はもとより、箱根駅伝で打ち振られる小旗、応援旗など旗を眼にする機会が多いですね。

何気なく見過ごしてしまう旗ですが、これはじつに面白いものなのです。

小生が出入りさせてもらっている日本旗章学協会は、旗を愛してやまない才気とユーモアにあふれる逸材ぞろいです。

小生は会員ではありませんが、編集者として会長の苅安望氏の著作などを世に出すことで、少しでも旗の世界の面白さ、奥深さを知ってもらうべく奮闘中です。

今年は7月に横浜で旗章学協会の世界大会も開催されます。日本はもちろんアジアでも初めて開催される世界大会です。少しずつ認知度をあげて、小社の本の売上げも伸びて、歓喜の旗を打ち振るのが今年最大の目標です。

旗と紋章のお話は面白いことがたくさんあるので、折りに触れて紹介させていただきますが、その面白さの最たるものは旗を通していろいろなものが見えてくるということです。旗を通して世界を知り、少しでも多くの人に豊な心をはぐくんでもらえたらと願っています。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

T.T

年賀状書き顛末記

2009 年 1 月 6 日 火曜日

またも、年賀状書きの季節がやってきた。学生のときは全くといっていいほど書かなかったところ、会社に入ってから枚数が増え、住所等をPCで入力プリントアウトするのを覚えることもなく、手書きで書いてきた。ただでさえ汚い「字」のため、前の人材派遣会社時代は、年明けにアポを取ろうと電話したところ、早速年賀状に「今後の取引見込みの見通し」を書いた旨ご報告したところ、どうも年賀状が「小学生」並み、「筆ペン」崩しで「下手さをごまかした」のが功を奏したらしく、電話中、先方「笑いっぱなし」で埒が明かずアポも取れなかったこともあり、毎度のことながら、年明けは「出さない方がかえって良かったのでは」と戦々恐々の不安を持つこと多々。「なんだこれ」と・・・「あ~これ多分読めないし「不幸の手紙」ぃー!!」と思われ、「厄払いだ!1冊返品と思ったけど20冊返品と行こう!!すっきり返品、幸先いいなぁ」となり「一月返品総量激増の結果では」とやはり戦々恐々。

年末は、家に机と椅子がないため、書きやすい会社で「年賀状」書きをしたが、やはり単調な作業ではあるので、集中力が続かない。大体、2Fで書いている社長の方が、より多くスピーディに仕上げている。ながら書きで、イヤホンでCDを聞きながらやっているため、ついメロディーに合わせるのか、10枚くらいですぐ「長い休憩」となる。CDでは、「流れ」がありすぎてダメだからと「You Tube」で、「ジミヘン」ワイド島コンサート一曲「インクレディブルストリングバンド」珍しい曲、一曲とやっていると、一曲細切れだからいいかと思えば、やはり学生の時、見れなかったものだったりすると、つい「集中」してしまいやはり「長い休憩」。ダメだ、じゃミニマルミュージックであれば、聞きながら現代思想の論文を書くという人もいるらしいしと、「アイムンラッシン~らららるるるるらああ」が繰り返される曲で、書いてみると、やはり、はかどる。とはいうものの、またも、当時見れなかった画像や曲などが見れたりすると、またも「長い休憩」で、だらだらと年末は過ぎてしまった。

自身の手書きでは、幸先がいいのかわるいのか分からないが、今年は牛年で、「小社年賀状」も小社08年2月刊「但馬牛のいま」(タジマウシノイマ)の牛の絵入りだ。牛だとやはり「ノロい」ので、スピーディに、一度も行ったことの無いクラブでかかるという「テクノ系」にして「タンバタンバ ギュー!”!”」「タンバタンバ カウカウ!!」カッカロカカ・カッカロカッカカカカ「タンバタンバ ギュー!”!”」「タンバタンバ モワモウ」トッテッテテ トタタタタタタタ/トッテッテテ トタタタタタタタ(通勤電車内で「頭で鳴らしてみると、若干「微笑みの瞬間」を得られます」)と、初速で本が売れてくれればいいのですが(実際は、「但馬」と「丹波」は違うものの「タンバ」と読まれることが多いです)。(玉崎)

明けましておめでとうございます

2009 年 1 月 5 日 月曜日

新年になりました。

小社は本日からの業務開始になります。

1月も早速、新刊の刊行予定がありますので、宜しければチェックしてみて下さい。

今年も宜しくお願いいたします。

(事務)

本日は仕事納め、気分はなかなか収まらないが……。

2008 年 12 月 27 日 土曜日

働きづめの一年も今日で一応一区切り、とは言うものの年末までとの約束の多くが“不渡り”になっては心穏やかではない。

ゲラの到着を首を長くして待っている著者の顔が浮かぶと正月どころの気分には程遠いが、明日からは遅ればせながらの年賀状書きに追われる。年賀というよりも“詫び状”まがいの添え書きを書くのもつらい。しかも、28日から書くのでは当然ながら元日にも間に合わない。場合によれば元日まで持ち越す可能性もあるのだ(一度ならず経験したが)が、仕事納めから新しい年への気分を変える“橋渡し”として、日頃の無沙汰を詫びながら多くの著者・先生方の顔を思い浮かべながら一筆添える事にしている。
“泣きを入れる”ものもあれば、“決意表明”もある。“お知恵拝借”の頼み事もあるし、なかには原稿の“催促”もある。
一人の編集者が十全に対応出来る著者の人数は何人かということを若い頃に考えたことがあったが、その数を大幅に超えた現在では、お付き合いさせていただいているだけでありがたいと感謝している。
お恥ずかしい話だが、最近では一度お会いしただけではお名前を失念する体たらくで、自ら加齢による衰えを感じている。
しかしながら、現下の出版業界は右肩下がりの傾向に更に拍車が掛かる状況で、なななか展望も開けず、従って“楽隠居”というわけには当分いきそうもない。来年一年、老骨に鞭打ちながらもどうにか明るい年にして、仕事納めまでに賀状を書き上げるだけの余裕を持てればと念じている。
皆さま良いお年を! でも、景気と社会不安は深まるばかりの感あり、ご健闘を祈る。(竹)

「ルーシー事件」と「伝説の弁護士」と「フルスイング」

2008 年 12 月 25 日 木曜日

当番をすっぽかし非難ごうごうの身です。

今回もパスするのはまずいので、かつて書いていた原稿の再録でかんべん願いたいと思います。
しかし内容(一部加筆あり)は現在でもホットです。

*『ルーシー事件 闇を食う人びと』出版差し止め、却下さる!
編集部だより(No.20 2007・7)
5月10日、小社刊『ルーシー事件 闇を食う人びと』に対して、「出版物領布禁止仮処分命令申立」(いわゆる出版差し止めの仮処分の申請)が、ルーシー事件等で係争中の織原城二氏からあった旨の通知書が東京地方裁判所より届いた。
申立ての内容は『ルーシー事件』の中で織原氏の「名誉を毀損」する表現や、いくつかの「真実に反した記載」あるというものであった。
数日前に別の弁護士から本の記述についての話し合いの申し入れがあった直後のことであり、これは一体どうしたことかと、当惑してしまった。

「仮処分」の対応におわれている最中の5月16日に、今度は著者および小社にそれぞれ1億円の「名誉毀損の損害賠償請求」の申立てが再び織原城二氏よりなされた。その内容は、「仮処分命令申立」の内容とほとんど変わらないものであったことに、再び驚いてしまった。「仮処分申請」と「損害賠償請求」が並行してなされたわけである。
「仮処分命令申立」に対する「審尋」は5月18日、5月23日、6月6日、6月18日の都合4回行われた。3回目の話し合いで問題点は3箇所に絞り込まれた。ところが織原氏は弁護人を(*この弁護人がなんと大相撲大麻事件でマスコミにさかんに登場しているあの塩谷安男氏でした)通して再び20数箇所の削除を求めてきた。当然、小社はその要求をのむことは出来ないという意志を表明し、18日の審尋は物別れに終わった。
織原氏側の最終意見の文書が6月25日までに提出されることになった。その文書に対して小社に異論がなければ結審であった。その最終意見書は、「申立て変更による再審査」(申立ての内容を変更し、審査をやり直す)を求めるものであったが、小社はそれに応える必要を認めなかった。
「仮処分命令申立」の結論がでない時点で、「損害賠償請求」の第1回口頭弁論は、7月2日、午前10時、東京地裁民事33号705号法廷で開かれた。織原氏の代理人の弁護人から訴状の一部訂正が行われ、裁判長より弁護人に対して論点をよりはっきりさせて欲しいとの要望があった。
裁判長から小社にたいして「仮処分」審理の結果に対する質問があったが、まだ結論がでていないため、それを含めて一連の織原氏との問題の経過を次回の準備書面で述べることになった。
口頭弁論の終わった2日後の7月4日に「出版物領布禁止仮処分命令申立」の判決文が郵送されてきた。その内容は「1 本件申立てをいずれも却下する。2 申立費用は債権者の負担とする。」というものであった。
*なお「名誉毀損の損害賠償請求」事件は、2008年4月24日、東京高裁民事24部
(都築弘裁判長)で控訴棄却の言い渡しがあり、小社の勝訴が確定した。
(S)

*伝説の弁護士と打撃コーチ!
編集部だより(No.16 2005・9)
「著者情報」でも少し書きましたが、植垣康博さんの結婚式に出席しましたが、私が座ったテーブルには、勝谷誠彦さんのほかに三浦和義さん、蜷川正大さんらと共に、「オウム真理教」麻原彰晃の主任弁護人の安田好弘弁護士がいました。
安田さんは、最近、『あさま山荘1972』(★)の著者坂口弘さんの再審請求の弁護を引き受けられたということで気になっていました。挨拶程度ですが坂口さんの本を編集したことを話をしました。
今度坂口さんと面会したおりに、会ったことを彼に伝えておきますとのことでした。そういえば、死刑が確定した今、面会出来るのはお母さんと安田さんだけなのですね。
8月に入って、朝日新聞の社会面に麻原彰晃の近況を伝える記事が出ましたが、その内容は安田弁護士の新刊『「生きる」という権利』(講談社)の紹介でもありました。

さっそく買って読みましたが、冒頭の現在弁護を務める麻原関係のところはもちろんですが、山谷暴動や新宿駅西口バス放火事件からはじまって、さまざまな冤罪事件や死刑判決とのかかわり、「全共闘の教祖」滝田修や、日本赤軍の泉水博、丸岡修をはじめとする公安事件など安田弁護士がかかわった裁判の記録に圧倒されてしまいました。
何に圧倒されたかといいますと、仮に結論が同じ死刑判決文でも検察側のストーリーで書かれたものと、弁護側が被告の話をちゃんと聞き取り、それを実証検証したものとではどう違うのかを地道にやっていった活動の記録でもあったからです。
それは膨大な時間とエネルギーを要するものだけに、お金儲けの弁護士には決してできないだろうし、それは安田弁護士の冤罪や死刑回避のための身を挺した戦いでもあったのです。
なぜそうした弁護活動をやるようになったかについては、『「生きる」という権利』を読まれるとよくわかります。「まえがき」に次のようなことが書かれています。
「いろいろな事件にかかわって、はっきり感じることがある。なんらかの形で犯罪に遭遇してしまい、結果として事件の加害者や被害者になるのは、たいていが「弱い人」たちなのである。私は、これまでの弁護士経験の中でそうした『弱い人」たちをたくさんみてきたし、そうした人たちの弁護を請けてきた。それは、私が無条件に「弱い人」たちに共感をおぼえるからだ。要するに、肩入れせずにはいられないのだ」
冤罪事件として書かれているもののなかに、「宮代町母子殺害事件」というのがあります。この事件については、よく憶えています。80年代の中頃、植垣さんと東京拘置所で面会したり、手紙でやり取りをしているとき、彼からこの事件の被告の手記を読むように勧められたからです。
1980年に埼玉県宮代町で起こった母子殺害事件は、最初、夫が殺害を自白したが、一転否認。同じ頃栃木県日光市で起こった強盗致傷事件で逮捕された村松兄弟が事件の手口が似ていることと、被害者が元の職場が同じであったことから逮捕され、自白、その後否認した事件である。安田弁護士らは冤罪事件であるとして検察側のアリバイ潰し、犯行現場の再現など血のにじむような検証もむなしく98年に最高裁は上告を棄却し、兄の死刑と弟の無期が確定したものである。
この頃何人かの死刑判決を受け、控訴中の被告の原稿を読みましたが、この事件はついに本にすることはありませんでした。
最後に坂口弘さんのあさま山荘事件についても裁判で実質審議はほとんど行われておらず、「事実を検証し直さなければならない」と述べています。

話は一転、野球のことになりますが、今年の夏の甲子園はわが田舎の清峰高校の活躍が話題をよびました。「過疎の地、廃鉱の街からきた学校」、「さわやかな風を大会に吹き込んだ高校」など、さまざまな形容のされ方をしましましが、改めて甲子園大会とは、ふるさとナショナリズムをかき立てるということを知りました。
いままで長崎県の高校が甲子園で話題を呼ぶことがなかったので、そのことに気がつきませんでした。サッカーの地域密着型が、こうした気持ちをうまく取り込んだ方式で成功したことが今回よく理解できました。
小社も『古角(こすみ)イズム―野球王国・和歌山の中興の祖・古角俊郎伝』(★)を出しましたが、この本は、今年の夏の甲子園大会の開会式で、入場行進の先導役を務めた戦前最後の優勝校であった海草中学(現向陽高校)の話しも出てくる野球好きには応えられない本です。
安田弁護士の本を買いにいった時、ふと目にとまった一冊がありました。門田隆将著『甲子園への遺言―伝説の打撃コーチ 高畠導宏の生涯』(講談社)です。同じ野球の本で話題を呼んだ『打撃の神髄―榎本喜八伝』はどういうわけか手が出ませんでしたが、この本はためらいもなく買ってしまい、その日のうちに読んでしまいました。
かつて南海ホークスが野村監督、ブレーザー・ヘッドコーチで「シンキングベースボール」を掲げ、プロ野球に革命を起こした時、28歳でコーチに転身した人です。30年間プロの打撃コーチとして30人以上のタイトルホルダーを育て上げた伝説の人でもありました。
晩年は、コーチ業をしながら通信教育で教師の免許を取り、プロを退団して高校の先生になり、教育者として甲子園を目指そうとしましたが、病に倒れてしまいました。
読売新聞の書評で畑違いの(?)作家逢坂剛氏がこの本を取り上げていましたが、野球を通してですが、生き方が人に感動を与える数少ない本の1冊だと思います。著者の取材力が光ります。(S)

本はひとを裏切らない(by鹿島茂)

2008 年 12 月 24 日 水曜日

過日(12・15)「朝日新聞(夕刊)」に書痴大人・鹿島茂氏のインタビューが掲載されていた。
とにかく自他共に認める「書痴」「書狂」「書狼」「書豚」、要するに「ビブリオフィル」の鹿島大人。
その鹿島氏の「仮説」がスバラシイので出版大不況の年末だからこそ引用したい。

(1)古本を粗末にする時代はそのうち終わり、本に価値がどんどん出て、蔵書家のステータスが上がる時代が間もなく来る

(2)次世代は、本を精力的に読む一部知識層が、本を読まない多数のネット層を支配する

ね、スゴイでしょ。上記のモットーを肝に銘じ、寒風吹き荒ぶ「大不況」のなかをじっと耐え、いつか来る晴天を待ちたい。
……そして人生は続く。

[筆・南葵亭樂鈷]

▼追記:
「ふるさとから、あなたへ 『伝説の左腕・嶋清一』没後63年たっての野球殿堂入り」
という番組が、本日12月24日(水)16:00~16:43NHK-Bshi(BS3)にて放送
されます。弊社刊行の『嶋清一』の著者・山本暢俊さんが取材地を再度まわる内容です。
ご興味のある方はご高覧ください。

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タミヤ模型

2008 年 12 月 22 日 月曜日

先日、新規に契約できそうな仕事の関係で、ちょっと視察を兼ね、9月に新橋にオープンしたプラモデルのメーカーとして世界的に有名なタミヤ模型の専門店『タミヤ・プラモデルファクトリー』に行ってみた。
なんとタミヤの全製品、約4000アイテムが陳列されているとのこと、何を隠そう私は子供の頃、タミヤのプラモデルの戦艦や空母、戦車など、相当数作っていたミリタリー・オタクだったので、もう仕事の枠を超え、個人的な期待もこめた訪問だった。
店舗の入り口入ってすぐに、プラモデルの王様!?『戦艦大和』のかなりのスケールの完成品モデルが鎮座し、他にも天才モデラー(プラモデルをリアルに作る職人的なプラモデル愛好家)たちが組み立て塗装した戦車やら戦闘機が並んでいる。駆逐艦の雪風(太平洋戦争中、多くの海戦に出撃しながらも、ほぼ無傷のまま終戦を迎え、奇跡の駆逐艦と呼ばれた。)もあった。

まさに「萌え」(最近聞かれなくなったのでそろそろ死語か?そんなに好きなスラングではないが、他に適当な言葉が思いつかなかったのであえて使ってみます)状態の私であった。なんといっても「萌え」たのは、私が小学校の頃作った記憶のある戦車や兵隊のプラモデルと全く同じ製品が今現在も店頭で売られていることである。
それは驚きだった、なんと中身だけでなく、箱のイラストも同じなのである。ボックスアートと呼ばれるプラモデルの箱に描かれた独特の戦艦や戦車のイラスト(絵画といっていいレベル)はいまも健在だった。子供の頃、まずプラモデルを作るまえに、このボックスアートをみて、完成後の姿を想像するのが最初の喜びだったのかもしれない。
私が子供の頃に通いつめた実家近くの玩具屋に、最近、25年ぶりに行ってみた時に、そこの店主のおばさん(25年ぶりぐらいにお会いしたので、もうお婆さんになりつつあったが…)がまだ健在で、いろいろと懐かしい当時の店の話などしてみたが、最近の子供はもっぱらロボット系のプラモデルか、完成品しか買わないらしく、私が子供の頃に店内いっぱいに並んでいたタミヤの戦艦や戦車などのプラモデルは、僅かに2個ぐらいしか陳列していなかった。「今の子供はあんなに細かい部品を使ったプラモデルなんて作らないよ」と、おばさんは吐き捨てるようにいうのであった。
なので、この新橋のタミヤ模型店の店内にいる客のほとんどは私と同じような30代~40代のサラリーマンばかり。新橋に出店したのもそういう理由からか?
同じものを作り続け、売り続けること…この目まぐるしく変化していく現代社会のなかで、それを継続していくことは並大抵のことではない。それだけ数世代に渡って支持されるだけの魅力的な製品を作ることができるかどうかにかかっていると思う。
出版も本来そうあるべき…だったはず?

タミヤを見習って、私も頑張らねばと、思いを新たにした一日だった。

春日俊一

2008年の一冊

2008 年 12 月 19 日 金曜日

彩流社新刊
■『北アイルランドのプロテスタント』松井 清 /A5判 / 341ページ / 上製/定価: 3800 +税 /ISBN978-4-7791-1385-7 C0022
http://www.sairyusha.co.jp/bd/isbn978-4-7791-1385-7.html
■『切手が伝える視覚障害』大沢 秀雄 /A5判 / 119ページ / 並製/定価: 2000 + 税/ISBN978-4-7791-1398-7 C0037

http://www.sairyusha.co.jp/bd/isbn978-4-7791-1398-7.html
■『郵便屋の叛乱 反マル生と4・28』 4・28連絡会 編 /A5判 / 322ページ / 並製/定価: 2000+税/ISBN978-4-7791-1404-5 C0036
http://www.sairyusha.co.jp/bd/isbn978-4-7791-1404-5.html
■『サウダーデということ』諏訪 勝郎 /四六判 / 238ページ / 上製/定価: 2000 + 税/ISBN978-4-7791-1394-9 C0098
http://www.sairyusha.co.jp/bd/isbn978-4-7791-1394-9.html
■『アイリス・マードックを読む』日本アイリス・マードック学会 編 /A5判 / 258ページ / 上製/定価: 2500 +税 /ISBN978-4-7791-1389-5 C0098
http://www.sairyusha.co.jp/bd/isbn978-4-7791-1389-5.html
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2008年は、松本哉さんがブレイクしたらしい。その証拠というか、今年は彼関係の本が4冊出たし、雑誌やテレビで見かける回数も多くなったことが挙げられる。

しかし、ぼくには「らしい」という話にしか思えない。なにしろ、ちょっと前からの知り合いだし、昨年、仕事でインタビューしたこともある。彼が店主の「素人の乱」というリサイクル・ショップにいくと、変わらずレジにたっているし、このあいだ、ひさびさに着信を残したら、丁寧にコールバックをもらった。

ブレイクしたというのが信じられないくらい、以前と何も変わっていない、というのが率直な感想だ。もっともそれは僕から見た姿で、本人は仕事で忙殺されているのかもしれないが……。

さて、ここまでが前置きで、「2008年の一冊」というのがきょうの話題。

ぼくが選ぶ今年一番の本はもちろんこれ↓

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『貧乏人の逆襲』松本哉/筑摩書房

個人的に勉強になった本や、共感した本はあっても、話題性、内容、本のたたずまい、ともに今年を代表するであろう、ということで僭越ながら(いやホントですね)選ばせてもらいます。
もはや客観視は無理、とにかく読めとしかいいようがないですが、参考までに月曜社の小林さんの感想をリンクしておきます。http://urag.exblog.jp/7605239/
まあ、でもひとこと。しみったれた貧困論ではなく(まあ、そういうのもありですが)、また蟹工船ブームにのるわけでもなく、楽しく可笑しく、ときに挑発的に生きることの大切さが判る本です。

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「素人の乱」松本哉・二木信編/河出書房新社

そして、これに関係してもう1冊ご紹介。松本哉さんのお店「素人の乱」と、その界隈の方々の珍道中/大騒ぎの模様が収められた貴重資料本。これを読んで、明日につなげろ!

筆=一色

点字のこと

2008 年 12 月 18 日 木曜日

ううっ。すいません。1日飛ばして書いてます。

さて、はじめて点字加工した本をつくりました。_978_4_7791_1398_7_1.jpg『切手が伝える視覚障害』です。

もっとも、表紙カバーの一箇所に「切手」と点字(エンボス)加工しているだけですが。

2009年の1月4日は、盲人として、現在の6点式点字を発明したルイ・ブライユの生誕200年に当たります。

小生もこの本をつくるまで、点字のことはよく知りませんでしたが、切手で表現するという縛りの中でかなり分かりやすいものができたと自負しています。

点字だけでなく、視覚障害に関する歴史、現状など理解しやすいつくりになっています。

是非、多くの人に触って、読んでもらって、視覚障害への理解が深まる一助となれば幸いです。

『アフターレイン』ウィリアム・トレヴァー

2008 年 12 月 16 日 火曜日

今度の新刊のチラシが出来上がったところで、同僚の一色氏が、この作家の『聖母の贈り物』(国書刊行会、2520円、2007年)が、好みの批評家の柳下毅一郎が書評していて、「読もうかと思っていたのだ。確か結構売れていたのでは」とのことだったので、ジュンク堂・紀伊國屋等のデータを見ると、小社の本から比べると、恐ろしい売れ行き。小社の2009年1月中旬刊行予定の『アフターレイン』(ウィリアム・トレヴァー、本体2800円・予価)は、どうも動きそうのなので期待して、書店に伺う。大書店だと大体「15冊から20冊」受注で、『聖母の贈り物』が「動いていた」ことを覚えている書店員さんが多い。

とりあえず、今まで知らなかった著者のため、『密会』(新潮クレスト、1995円、中野恵津子訳、2008年)を図書館で借り、2篇ほど読む。一篇は「こういう感じか・・・」で、「現代のチェーホフ」とも書いてあり、さらっとした思想的押し付けがましさがない、簡潔で余韻が残る。味わい深い感じということのようだった。しかし、後で、カバーに書いてある「あらすじ」で「殺人」があってこうなったというのを読んで、「殺人なんかあったのか?」と、流し読みでまるで「読めていなかった」ことが判明。ただ、欧米では「短編全集」が「ベストセラー」ということで短編小説の名手と名高い評価とのこと。『密会』は先週日曜(12/14)の「毎日新聞」でも、江國香織さんが、この本を今年の一冊で「時間の止まる瞬間がある」とか「端正な・・・」とかで評価していた。他に長編小説が、文庫で2000年に出ているものもあるということで、既に書店では「版元品切れ」の「表示」。会社近くのブックオフで105円で購入。「フェリシアの旅」(角川文庫、705円、皆川孝子訳、ウィリアム・トレバー表記)。こちらは長編のため、多分、家のどこかにほかって出てこなくなりそうだ。あとがきを読むと、映画原作で、監督はアルメニア亡命者の両親に生まれたカナダの映画作家『アトム・エゴヤン』。つい一年前だかに、渋谷かどこかで「特集」をやっていて、行こうと思っていて面倒でやめた、未だ「未見」の映画作家だった。

と、とりあえず情報収集はしたものの、「作品を味わう(自分自身で辿り直す)」ことは全然だ。おそらくこれが、一番肝心ではあろうが。とにもかくにも、小社の新刊が売れてくれれば、と思った。(玉崎)