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長篠康一郎と太宰治

最近、太宰治の著作権が切れたようで、大手の出版社以外からも著作が出されるようになり話題になっています。
また、松本清張と共に生誕100年にあたり、続々と関連書が出されています。
このこととは関係ありませんが、ひょんなことから太宰治に関係する本のお手伝いをすることになりました。
小社の組版をやってもらっているNさんは、太宰ファンとして身内では有名ですが、彼女が関係している太宰治研究会の主宰者が亡くなり「追悼集」を出すことになり、印刷の相談を受けました。
その主宰者は長篠康一郎という「怒れる研究者」です。
太宰ファンで長篠康一郎という名前知らない人は、もぐりといわれています。
あの有名な「井伏(鱒二)さんは悪人でした」という太宰治の言葉を、最初に公に書いたのは長篠康一郎さんだったのです。
また、玉川上水で心中した山崎富栄という女性の実像(その墓さえ知られていなかったのです)を、最初に明らかにしたのもこの人だったのです。
「桜桃忌」の裏方を務めながら、「白百合忌」という太宰治と心中した山崎富栄、田部あつみ、小山初代の三人の女性を悼む会を続けられたのも長篠さんだったのです。
世の中には、こういう優れた市井の作家がいることを改めて教えてもらいました。(S)