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鈴木邦男さんの魅力と紀国伊國屋フェア

7月1日から紀伊國屋書店本店の人文書コーナーで、なんと「鈴木邦男さんの選書」したフェアが1ヶ月にわたって行われます。タイトルは「連合赤軍ブックフェア―我々はあの事件から何を受けついできたのか―」、すごいネーミングです。

連合赤軍事件関係書を含む58冊です。その中には戦後史を揺るがしたオウム真理教、三島事件と、なぜか新選組関連書も入っています。

HPの傑作といわれる「鈴木邦男をぶっとばせ!」をのぞいて見ると、鈴木さんは東へ西へと毎週のようにイヴェントに引っ張りだこのようです。大阪ジュンク堂難波店ではカリスマ店長の福島聡さん(彩流社の創立期に応援しているといわれた記憶があります)ともトークをやったそうです。

隔世の感があります。小社で鈴木さんの『新右翼』を出版した時(1988年)、取次も書店も恐れをなして本をあまり並べてくれませんでした。右翼が怖かったのです。

同じように故永田洋子さんの『十六の墓標』(1982、83年)の時は、もっと恐れられ、営業に行っても会ってもくれない書店や大学生協があったほどでした。

今回のフェアを企画したのは、入社2年目の営業部女性社員のYさんです。

2月に鈴木さんの『連合赤軍は新選組だ!』を出した時、『失敗の愛国心』(イースト・プレス)を読んで感動していたYさんから、鈴木さんのイヴェントをやりたいと相談されました。

その第1弾は、阿佐ヶ谷ロフト(4月14日)で実現しました。なんと映画監督が3人もゲストで登場するという前代未聞のイヴェントだったのです。『光の雨』(2001年)の高橋伴明監督(つれあいは女優高橋惠子さんです)、故若松孝二監督の「戦友」である『世界赤軍―PFLP・世界戦争宣言』の足立正夫監督(7月5日、元日本赤軍の重信房子さんの娘メイさんが主演する『革命の子どもたち』が公開されますが、それにも出演)、そしてオウム真理教を撮ったドキュメンタリー『A』『A2』で知られる森達也監督です。

このイヴェントで高橋監督の『光の雨』(原作、立松和平)をぜひ上映したいと思いました。それには理由があったのです。連合赤軍の映画といえば若松作品があまりにも有名になりましたが、当事者と同世代の高橋監督が時代と向き合い、葛藤の上で作り上げた優れた作品なのでもっと評価されるべきだと思っていたからです。事件の当事者を演じた山本太郎(森恒夫)、裕木奈江(永田洋子)、池内万作(坂口弘)、映画製作者側を演じた大杉漣、荻原聖人らの演技に圧倒されました。2時間10分という長編ですが、ある意味では映像を超えたスゴイ映画です。それを観ていた鈴木さんや、当日会場にきていた事件の当事者たちも何かを感じたようでした。高橋監督は、荻原聖人主演で『BOX 袴田事件 命は』(2010年)も撮っています。(S)

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