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「作家と楽しむ古典」に行ってきました

こんにちは。ダーシーです。
2月15日に、『映画原作派のためのアダプテーション入門』の著者である波戸岡景太先生がゲストでご登壇された、「古川日出男『平家物語』「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」連続講義 作家と楽しむ古典」 (ジュンク堂書店池袋本店)に行って参りました。
古川日出男先生が現代語訳された『平家物語』についての講義で、アメリカ文学者である波戸岡先生とどのような対談がなされるのか非常に楽しみでした。古川先生は『アダプテーション入門』を読んでくださり、「もしかしたらこの『平家物語』もアダプテーションなのでは」というところで、波戸岡先生を呼ばれたそうです。

波戸岡先生の作成したレジュメに沿って明かされていく、「古川日出男版 平家物語」が書かれるまでの背景や、古川版と他の異本との比較、そして「翻訳とはどういう作業なのか」という根本的な議論まで、 盛りだくさんな90分でした。古川先生が全て手書きで書かれた「鎮魂」の『平家物語』に、作家の命を削った執筆作業を見た気がします。波戸岡先生が、「古川版は、寡黙な饒舌」、つまり短い言葉や行間を利用し寡黙な分、その空白や行間で語る分量が多いと仰っていたのも印象に残りました。
また最後に古川先生ご自身が、清盛が亡くなる場面(『平家物語』「入道死去−無の一字」)を朗読されたのですが、その迫力に圧倒されました。対談の中で、翻訳は原文より「原文が言いたいこと」に近い、という話がありましたが、古川先生の朗読は「訳者であり役者」で、当時の琵琶法師が憑依しているようでした。

今回の対談で、 『映画原作派のためのアダプテーション入門』が、日本古典文学にも通じる普遍的な一冊であるということを提示して頂けたことにも感謝です。

まだ未読の方いらっしゃいましたら、『平家物語』も『映画原作派のためのアダプテーション入門』も、是非!

◎対談の様子

◎映画原作派のためのアダプテーション入門 書影

(ダーシー)