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ディランの講演内容とメルヴィルなどと…

ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランの記念講演の内容がテキスト化され、ネット上では日本語訳も読めるようですね。
こちらからhttp://www.sonymusic.co.jp/artist/BobDylan/info/482760

さて、そのなかで驚きなのが、ディランが歌を書いていくために礎とした3冊の本を掘り下げて言及していたことです。
その1冊目がメルヴィルの『白鯨』、2冊目がレマルクの『西部戦線異常なし』、そしてホメロスの『オデュッセイア』だそうです。
今回は、我が彩流社から出ているこれら3冊の関連書籍をご案内してみたいと思います〜!

さて、1冊目のメルヴィルについては、彩流社からは、『メルヴィルに潜む先住民 復讐の連鎖か福音か』(大島由起子・著)が出たばかりですし、さらには、『増補版 白い鯨のなかへ メルヴィルの世界』(千石英世・著)も出ていますので、ディランの講演内容とともに、原作の『白鯨』を再読する楽しみのときに、一緒にこれらの本も紐解いてほしいと願うばかりです。
2冊目のレマルクについては、僕自身も『生命の火花』を編集担当したこともあり、身近な作家ですが、やはり、『西部戦線異常なし』の最後の一文は、胸に迫るものがありますね。
3冊目のホメロスについては、こんな本が出ています。『ホメロス 英雄叙事詩とトロイア戦争 『イリアス』『オデュッセイア』を読む』(安達正・著)。なぜホメロスの叙事詩が世界文学の頂点なのか!
トロイア戦争の戦場(『イリアス』)とその帰路(『オデュッセイア』)を歌った作品。その誕生の歴史的背景と全巻を平易に読み解くガイドブックです!

また、ディラン自体の詩の世界をランボーや村上春樹と比較しながら論じた『ボブ・ディランに吹かれて 春樹、ランボーと聴く詩』(鈴村和成・著)も刊行されていますので、ディランの文学性など、フランス文学者がどのように読み解いているのかもお楽しみ頂けると思います。

メルヴィルつながりで、もうひとつ。
メルヴィルの代表作のひとつ、中編の『バートルビー』を改編して、現代日本の問題として甦らせた坂手洋二氏の戯曲『バートルビーズ』を収録した「坂手洋二戯曲集」も今夏、刊行を開始しますので、こちらも宜しくお願いいたします。詳しくはこちらをご参照ください!→http://www.sairyusha.co.jp/bd/isbn978-4-7791-2342-9.html

ディランの講演内容を読んで、改めて、文学の古典の力を実感しております。
(小鳥遊)