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そして「シーズン」は開幕する

2017 年 3 月 28 日 火曜日

今年はシーズン開幕まえからWBCがあったり、 (続きを読む…)

燐光群『くじらの墓標』

2017 年 3 月 25 日 土曜日

こんにちは、ダーシーです。
先日、いよいよ三年目を迎えました。一年目はとにかく吸収する一年で、二年目は八四〇頁の大著を担当させていただいたり、自分の企画で出した本が重版したり、お仕事の幅が広がった一年でした。今は既に新しいことが始まっていて、三年目はさらに編集者としての引き出しを増やしていく一年になりそうです。
最近はその一つとして、映画を観たり、展覧会に行ったり、講演会や学会にお邪魔させて頂いたり、お芝居を観たりしています(楽しんでますねえ~)。
22日には、燐光群『くじらの墓標』(坂手洋二 作・演出)を拝見しました。

主人公のイッカクは、クジラ捕りだった六人の兄を、禁じられた子連れセミクジラの捕獲の事故で亡くしたと聞かされている青年。ところが、イッカクの結婚を機に、長男を除く五人の兄たちが二十年ぶりに再集結する。イッカクが自立するまで死んだふりをして身を潜め、時がくるのを待っていたということだった。再会を喜ぶと同時に、事故が起きた過去や記憶と向き合い、それぞれの未来を考える七人兄弟と、育ての親である伯母のタキ。しかしそんな中、彼らが集まるきっかけとなったイッカクの結婚にも、結婚相手チサの抱える秘密によって影が差す。

現実(ヒト)と虚構(クジラ)が入り交じる複雑な構成の舞台でしたが、僭越ながらあらすじを紹介させていただきました。衰退する産業と、それに伴って過疎化する村の社会的な問題、また一方では家族の間で起きる人間関係の問題や捕鯨に命がけで向かった男たちの葛藤を描く、力強い作品です。アフタートークでは高野病院の事務長さんがご登壇されました。劇中で、村を追われた兄弟の一人が、一度村へ帰った時に見た変わり果てた村の姿について語る描写に、今の福島の姿が重なるようにも思えます。一言では言い尽くせない、深い一作だったと感じています。
24年前の作品ということですが、今の時代になお引き継がれてしまっている問題が提起されています。3月31日まで吉祥寺シアターで上演されていますので、是非!(画像をクリックするとすぐ燐光群さんのHPに飛びます)

さて、彩流社で鯨に関する本といえば、外せないのは『白鯨』で有名なメルヴィル関連書籍です。坂手洋二さんはメルヴィルの著作『バートルビー』を土台にした『バートルビーズ』という舞台も作られております。
今回は、書籍タイトルにも「鯨」のつく二作と、最新メルヴィル関連書籍をご紹介いたしました。

中島顕治 著『魚つりと鯨とりの文学

 

千石英世『【増補版】白い鯨のなかへ

 

大島由起子『メルヴィル文学に潜む先住民 復讐の連鎖か福音か

どうぞこちらもごひいきに!

(ダーシー)

もうすぐ4月です

2017 年 3 月 23 日 木曜日

毎年同じこと書いてますが、花粉症で苦しいです。

マスクがないと鼻呼吸出来ません。

一年を通してアレルギーがあるので薬も服用していますし、365日R-○も飲んで

いると言うのに、まったく変わり映えしません。

早く、どうか花粉症を根治に導く秘薬の開発を待っています!!

 

事務員

 

風立ちぬ

2017 年 3 月 9 日 木曜日

あっという間に3月です。新しい年度に向けて準備が着々と進んでいますね。
この時期は学生さんが春休みのため、大学が多くある飯田橋は街に人が少なくなり、少し静かなような寂しいような。

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編集者という仕事の幸せ

2017 年 3 月 7 日 火曜日

僕は編集者という仕事をしていてとっても幸せだと思うことは、
大学時代に勉強して来たことがそのまま仕事に直結していること、そして、仕事をしながら新しい事を日々知ることに尽きます。 (続きを読む…)

いよいよ球春到来なのでR!

2017 年 2 月 23 日 木曜日

いつもお世話になっております「図書新聞」編集長・須藤氏 (続きを読む…)

もうすぐ3月です

2017 年 2 月 21 日 火曜日

 

『絵はすぐに上手くならない』はもう15刷りという事で、すごいですね~、、

まだ読んでいない方は、是非、買って読んで下さいませ。

話は変わって、「ダーク・ヒロイン」の出版も控えていますが、ダークヒロイン良いですよねぇ。

ダークな色の目・髪。

自分はこれで言うと、マーベルのドラマの話ですが、3月にようやっとディスク化される「ジェシカ・ジョーンズ」が楽しみです。

かなり前から予約してますが、3月は色々音楽関係のブルーレイやら何やらが発売されるので、もうドキドキが大変なことに

なっています。金銭事情も大変なことになっています。

 

事務員

 

 

 

コバルト文庫といえば……(恥)

2017 年 2 月 12 日 日曜日

現在、発売してひと月で重版するなど話題の『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』が彩流社より絶賛発売中です。同僚のじゃじゃ馬編集者の後輩が企画から立ち上げて、良書に仕上げていって、さらにこうして売れ行きも好調ですので、嬉しい限りです。

Twitterなどでは、みなこの本に対する感想を述べながら、自分の読書体験を嬉々として書き綴られることも多いようです。

それはそうだと思いますよ。え、なぜって、僕も自分の思い出が喚起されたくちですからね……。
編集部でこの本が出来上がるのを横目で眺めながら、僕自身も、コバルト文庫といえば……、いろいろ思うところがありましてですね、ちょっとだけ認めてみたいと思います。

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物語を語ること、言葉を残すこと

2017 年 2 月 8 日 水曜日

こんにちは。ダーシーです。今年もよろしくお願いします。
入社して丸二年になるまで、あと2か月弱! 時が過ぎるのは早いですね。
去年末に私が初めて企画して出した本が、先月重版になりました。少しずつ、自分の成長を自覚するとともに、増してくる責任も背中に感じて、毎日を過ごしています。
最近、自分の出来ることが増えて、仕事がやや忙しくなりました。しかし目の前にある仕事とは別に、未来何かに繋がるかもしれないというアンテナは張っておきたいという思いがあります。

そこで1月29日は知人の誘いもあって、台北駐日経済文化代表処 台湾文化センターで開かれたシンポジウム、「北投/東京 ヘテロトピアが交わる場所」に行ってきました。
三日間行われていたシンポジウムの最終日。進行役の高山明さんはPortB(ポルトビー)という創作ユニットの主催で、パフォーマー兼演出家のような方です。今回のシンポジウムは、そのPortBが企画し、演劇イベント「F/T(フェスティバル・トーキョー)」のなかで2013年から行われている「東京ヘテロトピア」というパフォーミングアーツを、台湾で開催した時の様子について、関係者が語り合うというものでした。
「東京ヘテロトピア」とは、観客が東京の街に設置されたポイントを移動し、そのポイントごとに用意されている物語を朗読で聞く、というパフォーミングアーツ。ポイントに用意された物語には、そのポイントが設置されている場所で過去に起こったであろう出来事が描かれています。ヘテロトピアとはフーコーの言葉で、ユートピアの対義語。つまり、「現実の中の異郷」という意味で使われています。現実にある場所に直接行き、過去を描いた物語に触れることで、観客が現実にいながらにして「異郷」へ行くということです。
今回の話の中心になっていた「北投ヘテロトピア」は、場所を台湾(北投)に移したもの。北投は日露戦争の際、日本の療養所がたくさん作られた場所。台湾有数の湯治場として知られます。日本人によって最初の温泉旅館が開業されました。北投には、その温泉地開拓と同時に生まれた、タクシーのような役割をするバイクのサービスがあるようで、パフォーマンス参加者はそのバイクに乗って各地点を回ったということです。
シンポジウムでは、この「北投ヘテロトピア」で実際に読まれた物語が、その作品を書いた作家によって朗読されました。ワリス・ノカンさん、チェン・ユーチンさん、菅啓次郎さん、温又柔さんによって読まれていく物語。例えば、温さんが書いた『汚れてなどいません』は、北投で駅構内のお手洗いの掃除婦をしている女性を主人公に、彼女が売春をやってきた過去を描いた物語。物語なので、そうした人物が実際にいるということではなく、作家の想像力によって書かれています。
このシンポジウムは、テーマを「うつす(写す/映す/移す)」としており、確かにこのパフォーミングアーツは演劇や文学の可能性について多くの問題を含んでいたように思います。「劇場から観客を解放すること、移動させること」。寺山修司の『ノック』をはじめとする市街中劇を彷彿させます(「移す」の問題)。「過去あった出来事をドキュメンタリーではなく、物語にすること」(「写す」の問題)。「観客が自らをそこに投影すること」「(「映す」の問題)。あるいは「国を横断してパフォーマンスを広げていくこと」(「移す」の問題)。そしてもう一つ、「こうしたパフォーミングアーツの体験を通し、観客が自らの体験を別の人物へ、あるいは物語が口承として伝わっていくこと」(「伝染」す)の問題。
過去をそのまま描いたドキュメンタリーではなく、物語。朗読者は実在の人物ではなく、役者(あるいは作家)。ここに、大いに意味を感じました。観客がある種のカタルシスを起こすには、物語が「現実の中の現実」ではなく、「現実の中の異郷」であることが重要です。物語という作家の想像力を通して描かれた過去や記憶を辿り、役者という媒介を通すことで、観客が自己投影し、物語に寄り添い、現在のものとして受け止めることが出来ます。直接その場に行き、フィクションを聞くことで、「今、ここで起きている」自分事として、その地に染み付いた記憶を捉えることが出来るのではないかと思うのです。
そして、何より、物語は死にません。時代を選ばず、語り継がれていくはずです。
もちろん、ノンフィクションが土台にあるからこそ出来ることであり、また「現実の中の現実」を見せることも重要で、どちらかの優劣ということではありません。しかし、「異郷」へ観客を誘い、時を横断させることが出来る力をもつ文学・演劇の意味を、改めて考えさせられました。
きっと、物語というのは一つに、その地や一時の時間にこびりついた記憶を、殺さないためのものです。読者や、あるいは役者によって、いつでも現実に蘇らせることができるものです。だからこそ、一回性が特徴とされる演劇の言葉も含め、物語の言葉は、紙に焼き付けられた文字として残す必要があると感じました。

とても長いレポートになってしまいました(汗)
しかし、せっかく編集のお仕事をさせていただいているので、どうしても、言葉を残すことに対して再確認できたこの時間を、書いておきたかったのです。
さて! これからもたくさんの「言葉」を残せますように!

(ダーシー)

 

「出版協プレゼンツ」イベントのご案内

2017 年 1 月 24 日 火曜日

2017年「出版協プレゼンツ」イベントのご案内です。

「第3回・ブックデザイン講座/本づくりと聖書(The Book)」を来る2月24日(金)19時から(開場18時30分、終了20時30分頃)、文京シビックセンター会議室・4階ホール(文京区春日1丁目16番21号)で、講師・桂川潤(かつらがわ・じゅん)氏を迎えて開催いたします。参加費は1,000円です。

レキチャーのあとには懇親会を予定しております(参加自由、別途会費実費)。

参加申込みは、氏名・社名・連絡先電話番号・メールアドレス・懇親会参加の有無を明記のうえ、下記(出版者協議会事務局)までメールかFAXでお願いします。

[注記]定員60名となっております。お申し込みはお早めにお願いいたします。

メール:shuppankyo@neo.nifty.jp/FAX:03-6279-7104

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【講師紹介】

装丁家、イラストレーター。1958年東京生まれ。立教大学大学院文学研究科修士課程修了。キリスト教系NGOや研究所の勤務を経て、1995年からブックデザイン(装丁)の仕事をはじめる。『吉村昭歴史小説集成』(岩波書店)の装丁で第44回(2010年)造本装幀コンクール日本書籍出版協会理事長賞(事典・全集部門)を受賞。「世界でもっとも美しい本」(於:ライプチヒ)等で展示される。著書に『本は物(モノ)である──装丁という仕事』(新曜社/2010年)、共著書に『本は、これから』(池澤夏樹=編/岩波新書/2010年)、『人権とキリスト教』(明治学院大学キリスト教研究所=編/教文館/1993年)、共訳書に『民衆神学を語る』(安炳茂=著/新教出版社/1992年)等がある。

【講座内容】

これまで桂川氏が装丁を手がけてきた本には「本づくりと聖書」について考えさせられるものがいくつもあります。それらはキリスト教系出版社から刊行されたものばかりではありません。氏が「本づくり」を重ねながら考えてきたこと、「モノとしての本=書物としての聖書」からキリスト教自体を考えること、さらには電子書籍以降のこれからの「本」をめぐって講演していただきます。

[企画担当・南葵亭樂鈷]