「被害者の証言に寄り添い、その実情を丁寧に掘り起こす試みは、過去への旅ではなく、未来に一歩を踏み出すための、欠くべからざる経験である。本書がその貴重な一歩となることを願ってやまない」(寺中誠/アムネスティ・インターナショナル日本事務局長)。ピノチェトによるクーデター(1973年9月11日)は17年もの長きに亘る軍政を敷いた。拉致・行方不明者、処刑・拷問の被害者など、多くの犠牲を人民に強いたのである。また、今なお多くの人々が精神的治療が必要とされている。軍政は終わったが、その後も軍は力を有し、人権侵害者への罪の追及は遅々として進まない。人権侵害の問題はまだ終わってはいないのだ。著者は1997年から「失踪者」に関する研究調査を開始。2000年9月から約半年、首都サンティアゴとパラルで失踪者を持つ家族に取材。そこから、行方不明者の家族における「こころ」の問題を探り、まさに「いま」の問題として提起する。
1967年静岡生まれ。
関西大学社会学部卒業後、ペルーとメキシコで日本語教師に。
その後、筑波大学大学院修士課程を終え、2001年より京都大学大学院
(新宮研究室)に在籍し、心理人類学的立場から、行方不明者問題を研究している。
トラックバックURI
コメント / トラックバックはありません |コメントを見る/コメントする
コメントをどうぞ