ロシア建国の伝説地であり、独特の共和制都市国家として中世に栄えたノヴゴロドの姿を多様な人物の生涯を通して描く。「新しい町」の意味をもつノヴゴロドは、ロシアで最も古い由緒ある町の一つで、伝説上のロシア建国の町、「古都」の響きをもっている。12世紀前半から15世紀後半までのおよそ300年間、キエフ権力から自立したノヴゴロドは独特な共和制都市国家としての輝かしい歴史を刻んだ。13世紀にモンゴル軍が各地の都市を荒廃させ、首都キエフを凋落させたあとも、ノヴゴロドだけは奇跡的に破壊を免れて経済的・文化的繁栄を続けた。その実相を求めて、絵師グレチン/公アレクサンドルとその一族/大主教ワシーリイ・カレカ/貴族オンツィフォル一族/「女市長」マルファの生涯などを通して、政治・社会の構造と機能を抽出し、同時にモンゴル、ビザンツ、モスクワ、ドイツ騎士団、ハンザ、リトアニアなど周辺世界とのつながりのなかに歴史を探る。
1940年生まれ。東京都出身。
一橋大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程修了。
現在 静岡大学人文学部教授
専攻 ロシア中世史
著書 『巡礼と民衆信仰』(分担執筆 青木書店)ほか
訳書 G.ヴェルナツキー『東西ロシアの黎明』(風行社)
V.L.ヤーニン『白樺の手紙を送りました』(共訳 山川出版社)
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