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白い街へ

白い街へ リスボン、路の果てるところ

杉田 敦 著
四六判 / 274ページ / 上製
定価: 2200 + 税
ISBN978-4-88202-734-8(4-88202-734-8) C0026
奥付の初版発行年月:2002年02月 / 書店発売日:2002年03月10日

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内容紹介

ペソア、タブッキ、ヴェンダース、ベンヤミンなど数多くのアーティストを惹きつけ、クリエイティヴィティを刺激し続ける白い街、リスボン。エレクトリコ(市電)のブレーキ音、オレンジのナトリウムランプ、サンタ・ジュスタのエレヴェータ、アルファマの細い路地、そして1杯のジンジーニャ……。異分野の表現者とリスボンを重ね合わせ、同時代のポルトガルをみつめる文化紀行。写真多数。

*本書に登場するリスボンに魅せられたアーティストたち* 

フェルナンド・ペソア[ポルトガルを代表する詩人]
アラン・タネール[スイス人監督]
アントニオ・タブッキ[イタリア人作家]
カエターノ・ヴェローゾ[ブラジル人ミュージシャン]
ルイス・ロウロ[ポルトガルのコミック作家]
イリヤ・カバコフ[ウクライナ生まれのアーティスト]
ヴィム・ヴェンダース
マドレデウス
アルヴァロ・シザ[ポルトガル人建築家]
ヴァルター・ベンヤミンほか

版元から一言

(社)日本図書館協会 選定図書

著者プロフィール

杉田 敦(スギタ アツシ)

批評家。名古屋大学理学部物理学科卒業。アートとテクノロジーおよび哲学との関係を論じる。大学、専門学校などで、今日の表現の在り方を模索する「現代美学」を講義。著書『メカノ 科学の機械、美学の機械』(青弓社、1991)、『ノード 反電子主義の美学』(青弓社、1994)『リヒター、グールド、ベルンハルト』(みすず書房、1998)がある。

目次

1 影たちの気配のなかで
   ……フェルナンド・ペソアとその異名たち

2 寄る辺なさへ
   ……アラン・タネール、あるいはポールという空白

3 誰のものでもない白い街
   ……アントニオ・タブッキの不安、あるいは異名という引力圏

4 コラソン・ヴァガボンド
   ……カエターノ・ヴェローゾ、漂白する心

5 屋根の上の自転車乗り
   ……ルイス・ロウロ、リスボンの神経質と破天荒

6 キッチンの喧噪
   ……イリヤ・カバコフのポリフォニーとディアスポラ

7 暗い光、明るい影
   ……ヴェンダース、マドレデウス、そして……

8 頭のない十字架
   ……アルヴァロ・シザ・ヴィエイラという人間主義

9 路の果てるところ……
   ……ヴァルター・ベンヤミンのリスボン

10 岐路につけないもののために……
   ……あるいは、世界のどうしようもない寄る辺なさのために

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コメント / トラックバック 2 件

  1. 福田 誠 より:

    ブラジル文学の傑作の翻訳に取り組まれたことに敬意と感謝の意を表したいと思います。
    和訳された文章に一つ、致命的な誤訳を見つけましたので、連絡させていただいております。

    ドン・カズムーロ 第六十五章 そ知らぬ振り・・・ (p187 3行目) 

    「私と結婚する人はベンチーニョ神父でしょう。彼が聖職に就くまで待ちますわ!」
    “”Pois a mim que quem me há de casar há de ser o padre Bentinho, eu espero que
    ele se ordene!”"

    →「私の結婚を執り行うのは、ベンチーニョ神父でしょう。(以下、同じ)」

    casar 結婚させる (他動詞) casar-se 結婚する(再帰動詞)の読み違えと思われますが、
    ここでは、ベンチーニョの恋人であるカピトゥーが恋人同士である二人への疑念が将来に
    とってマイナスに働くため、カピトゥーは、そんな意思はないということを表明している場面です。
    つまり、カピトゥーは、将来、他の誰かと結婚する時には、幼馴染のベンチーニョに神父として
    結婚に立ち会ってほしい(立派な神父になることを望んでいる)と嘘をついているシーンです。

  2. 茂山 より:

    >福田誠様
    コメント拝見いたしました。
    お返事遅くなり大変申し訳ございません。

    「ドン・カズムーロ」に対する貴重なご指摘ありがとうございます。
    訳者にもお伝えしておきます。
    再版する機会にはご意見を反映するようにいたします。
    今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

    彩流社 茂山