ゴム林、インディオ、そして日本人移民の到着……1920年代のアマゾンの奥地で繰り広げられる自然と人間の壮絶なドラマ——アマゾン奥地のマデイラ川沿いのゴム林、パライゾで4年わたってセリンゲイロ(ゴム樹液採取人)として過酷な生活を送った著者が、その移民体験をもとに描くポルトガル文学の傑作——「アマゾンの原生林におけるセアラ州およびマラニョン州出身者たちの戦いは、一編の叙事詩であり、世界じゅうで、ゴムタイヤのおかげで自動車を快適に運転している人たちは、そのことに考えも及ばない。だが、そのゴムはあの謙虚で英雄的な男たちが神秘に包まれ、仮借ない原生林から採取したものだ」(フェレイラ・デ・カストロ)
(社)日本図書館協会 選定図書
Jose Maria Ferreira de Castro 1898年、ポルトガル北部のアヴェイロ県サルゲイロスで生まれる。8歳の時、父を亡くし、初等教育を終えたあと、12歳でブラジルのベレンに移住。アマゾン奥地のゴム林で4年間、ゴム樹液採取人として生活を送った。1919年ポルトガルに帰国、文筆生活に入った。ブラジル・サンパウロ州での貧しいポルトガル人移民の実態を描いた小説『移民』(1928)で注目を浴び、続いて自らのアマゾンでの移民体験をもとに発表した『大密林』(1930、本訳書・彩流社、2001年)は14か国語に訳され、名声は世界的に広まった。1951年にノーベル文学賞候補になった。他の作品に『寒冷地』(1934)、『羊毛と雪』(1947)『日本紀行「開戦前夜」』(フェレイラ・デ・カストロ著、阿部孝次訳、彩流社、2006年)など。1974年没。
1957年大阪市生まれ。東京大学教養学部卒。1982年からマドリード・コンプルテンセ大学留学。 現在、読売新聞記者。著訳書に『北海道・サハリンの旅』(東京読売サービス)『日本紀行「開戦前夜」』(フェレイラ・デ・カストロ著、阿部孝次訳、彩流社、2006年)『大密林』(フェレイラ・デ・カストロ 著、阿部孝次訳、彩流社、2001年)『砂の戦士たち』(ジョルジェ・アマード著、阿部孝次訳、彩流社、1995年)『マリアネラ』(ベニート・ペレス・ガルドス著、阿部孝次訳、彩流社、1993年)などがある。
トラックバックURI
コメント / トラックバックはありません |コメントを見る/コメントする
コメントをどうぞ