1957年生。1981年早大卒後NHK入局、
ディレクターとしてチェルノブイリ、東海村、福島などの
原子力事故を取材。
主な作品に「放射能食糧汚染~チェルノブイリ2年目の秋」
(1987)、「原発立地はこうして進む~奥能登土地攻防戦」
(1990)、「チェルノブイリ・隠された事故報告」(1994)、
「東海村臨界事故への道」(2003)、
「ネットワークでつくる放射能汚染地図~
福島原発事故から2カ月」(2011)など。
現在はNHK放送文化研究所上級研究員。
著書に『原発事故を問う』(岩波新書1996)、
『東海村臨界事故への道』(岩波書店2005)、
『ホットスポット』(共著・講談社2012)など。
論文「テレビと原子力」(『世界』2008.06-08)で
科学ジャーナリスト賞受賞。 彩流社 サイリュウシャ (内容・予定)
第一部 3・11以後
「放射能汚染地図」から始まる未来
チェルノブイリ事故時の言葉から何を引き出すか
操作された記憶の半減期
福島はいまどうなっているか
第二部 3・11以前
「核と現代」
原子力50年・テレビは何を伝えてきたか
――アーカイブスを利用した内容分析 2011年、視聴者から圧倒的な支持を得た
NHK・ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図』。
日本ジャーナリスト会議大賞、
石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、
文化庁芸術祭大賞ほか国内外で数々の賞を受賞し、
国際的にも高い評価を得た。
この番組のディレクター(本書の著者)は、
チェルノブイリ報道など、
約30年にわたり原発報道に熱心に取り組んできた。
国が隠そうとする情報をいかに発掘し、
苦しめられている人々の声をいかに拾い、現実を伝えたか。
3・11後、テレビ報道に光は見えたのか。
報道現場の葛藤、メディアの役割と責任とは。
50年間の原発番組のコンテンツをとりあげた分析も
読み応えあり。