紀行 星の時間を旅して

フィギュール彩 35
紀行 星の時間を旅して

立野 正裕 著
四六判 / 235ページ / 並製
定価:1,800円 + 税
ISBN978-4-7791-7036-2 C0326
奥付の初版発行年月:2015年08月 / 書店発売日:2015年08月17日
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内容紹介

古来より人間の徳には、自然を超えたものが三つあるとされてきた。
信と、愛と、希望と。

これらをおこなうことは、自然の法則を踏み越えることを意味する。
なぜならそれは「……であるがゆえに」という因果の法則にもとづいて
おこなわれるのではなく、「……それにもかかわらず」という背理に
もとづいておこなわれるからである。
過去のいつの時代にも、人間は絶望すべき理由を十分に持っていた。
人間の歴史は、血と涙の痕跡にほかならない。
「それにもかかわらず……」人間は信じることを止めず、
愛することを止めず、希望することを止めない。
それはどうしてか。

納得がゆくように説明することは、だれにもできない。
それはただ、人間によって実践される。
もしも、来週のうちに世界が滅びてしまうと知ったら、
われわれはどうするだろう。

その問いに、今日、依然として答えられない。
それゆえ、いまなお「旅」を続けている。
本書は文学・歴史・美術をめぐり省察する旅行記である。

著者プロフィール

立野 正裕(タテノ マサヒロ)

たての・まさひろ
明治大学文学部教授。
1947 年福岡県生まれ。岩手県立遠野高校卒業後、
明治大学文学部入学。明治大学大学院文学研究科修士課程修了。
英米文学と西洋文化史を研究。
「道の精神史」を構想し、ヨーロッパへの旅を重ねる。
主な著書に『精神のたたかい―非暴力主義の思想と文学』、
『黄金の枝を求めて―ヨーロッパ思索の旅』、
『世界文学の扉をひらく』(現在3巻まで刊行中、スペース伽耶)、
『日本文学の扉をひらく』(第1巻刊行中、スペース伽耶)、
『紀行 失われたものの伝説』(彩流社)等がある。

目次

(1章)人参の種を蒔く[伊]
(2章)すべて険しい道ばかり ひと握りの土[英]
(3章)南欧巡礼の道 サンチャゴ・デ・コンポステーラのほうへ[西]
(4章)アシジからの手紙 聖フランチェスコの庵[伊]
(5章)矛盾のなかを行く 有島武郎「二つの道」[日]
(6章)ソールズベリ大聖堂の青い窓 雄鶏とペテロ[英]
(7章)祭司エテロの娘 ラスキンとプルースト[英]
(8章)光の記憶を探して セガンティーニとアルプス[伊]
(9章)静寂 谷間の道を行く[スコットランド]
(10 章)アイオナ島からの手紙 聖コロンバの旅[スコットランド]
(11 章)記憶の入江にて マクタガートの絵[英]
(12 章)スカイ島への旅 ターナーの絵を探して[スコットランド]

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