ヨーロッパの社会民主主義と福祉国家社会のためのデモクラシー

かわさき市民アカデミー双書 6
社会のためのデモクラシー ヨーロッパの社会民主主義と福祉国家

小川 有美 編著, 宮本 太郎 著, 水島 治郎 著, 網谷 龍介 著, 杉田 敦 著
四六判 / 232ページ / 並製
定価:1,300円 + 税
ISBN978-4-7791-5071-5 C0331
奥付の初版発行年月:2019年10月 / 書店発売日:2019年10月25日
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内容紹介

篠原一先生指導の
認定NPO法人かわさき市民アカデミーで開講された
政治・社会講座、連続講義の書籍版!

ワーク・ライフ・バランスの進んだオランダ、
性別や障害による不平等を作らない北欧、
経済だけでなく生活の質や環境の先進国でもあるドイツ。

そのようなイメージを持つこれらのヨーロッパ諸国に共通に
みられるのは、社会民主主義の政治の存在感です。

ところが戦後のヨーロッパ福祉国家をリードした社会民主主義は、
今日のグローバル化の中で国際競争、財政危機、
資本と人の移動(移民)によって大きく揺さぶられています。
それでも社会民主主義政党は依然として、多くのヨーロッパ諸国の
二大政党の一角として責任を担っています。
このヨーロッパの経験――そこには理想的なサクセスストーリー
だけではなく、難題やジレンマがあることでしょう――から
日本が学べることは何でしょうか。――(「まえがき」より)

著者プロフィール

小川 有美(オガワ アリヨシ)

立教大学教授。
著書等に、
『ヨーロッパ・デモクラシー 危機と転換』
(宮島喬・木畑洋一・小川有美 編集、岩波書店、2018年)、
『真剣に話しましょう 小熊英二対談集』
(共著、新曜社、2014年)ほか。

宮本 太郎(ミヤモト タロウ)

中央大学教授。
著書等に、
『福祉財政  福祉+α』
(橘木俊詔・宮本太郎 監修、高端正幸・伊集守直 編集、
ミネルヴァ書房、2018年)、
『新時代からの挑戦状 少親多死社会をどう生きるか』
(金子隆一・村木厚子・宮本太郎 共著、
一般財団法人 厚生労働統計協会、2018年)ほか。

水島 治郎(ミズシマ ジロウ)

千葉大学教授。
著書等に、
『政治学入門 学問へのファーストステップ 1』
(永井史男、水島治郎、品田裕 編著、ミネルヴァ書房、2019年)、
『反転する福祉国家 オランダモデルの光と影 岩波現代文庫』
(水島治郎 著、岩波書店、2019年)ほか。

網谷 龍介(アミヤ リョウスケ)

津田塾大学教授。
著書等に、
『戦後民主主義の青写真 ヨーロッパにおける統合とデモクラシー』
(網谷龍介・上原良子・中田瑞穂 編、ナカニシヤ出版、2019年)、
『暗黒の大陸 ヨーロッパの20世紀』
(マーク・マゾワー 著、中田瑞穂・網谷龍介 訳、未来社、2015年)
ほか。

杉田 敦(スギタ アツシ)

法政大学教授。
著書等に、
『「改憲」の論点  集英社新書』
(共著、集英社、2018年)、
『デモクラシーとセキュリティ グローバル化時代の政治を問い直す』
(杉田敦 編、法律文化社、2018年)ほか。

目次

まえがき …………………………………………… 小川 有美

第1章 ヨーロッパの社会民主主義……………… 小川 有美
      ――福祉国家の資産からグローバル・リスク社会の試練へ

 1 「社会」のための政治
 2 戦後デモクラシーと福祉国家を支えた社会民主主義
 3 グローバル・リスク社会と福祉国家のゆらぎ
 4 社会民主主義の直面する試練
 5 ポピュリズムと市民社会民主主義

第2章 スウェーデン福祉国家は日本のモデルか?… 宮本 太郎
      ――その歴史と現在

 1 はじめに ――スウェーデン福祉国家をめぐるいくつかの「噂」
 2 家族・雇用と社会保障
 3 スウェーデン福祉国家の達成
 4 直面する困難

第3章 オランダの雇用・福祉改革 ………………… 水島 治郎
      ――小国社会のイノベーション

 1 はじめに
 2 「先駆的」な小国、オランダ
 3 オランダにおける福祉国家の発展と困難
 4 ワセナール合意
 5 雇用・福祉改革の展開――積極的労働市場政策
 6 ワーク・ライフ・バランス政策の展開
 7 パートタイム労働と女性の就労
 8 オランダは男女平等か
 9 おわりに――社会民主主義の「革新」の可能性

第4章 オランダ福祉国家の影…………………………水島 治郎
      ――移民と福祉・労働

 1 はじめに オランダモデルの影 「包摂」と「排除」の同時進行
 2 ポピュリズム政党の躍進と「寛容」であったオランダ社会
 3 福祉国家再編プロセスでの移民排除の正当化
 4 ポスト近代社会がもたらす「光と影」の反転
 5 ポスト近代型社会における社会民主主義再定義の必要性

第5章 ドイツの社会民主主義政党と労働組合……… 網谷 龍介
      ――市場を飼い馴らす二つの道?

 1 「社会民主主義的な政策」を実現する二つの回路
 2 社会民主主義とは何か?
 3 社会民主主義の二つの主体――政党と労働組合
 4 ドイツの社会民主主義

第6章 ドイツの戦後レジーム………………………… 網谷 龍介
      ――何がどうかわってきたか

 1 ドイツ政治の基本的な構図
 2 ドイツモデルの政治経済
 3 社会的協定(social pact)の実験
 4 おわりに ――「政治主導」への転換とシュレーダー改革

補論 篠原政治学の目指したもの ……………………… 杉田 敦

 1 はじめに
 2 歴史認識 ――「歴史政治学」
 3 政治認識 ――「政治過程」
 4 政治方法論 ――「連合」と「討議」
 5 まとめ

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