生と死と再生とスタインベックの物語世界

スタインベックの物語世界 生と死と再生と

上 優二 著
四六判 / 328ページ / 上製
定価:3,400円 + 税
ISBN978-4-7791-2388-7 C0098
奥付の初版発行年月:2017年11月 / 書店発売日:2017年11月27日
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内容紹介

スタインベック没後50年(2018年)記念出版。

20世紀アメリカ文学を代表するノーベル賞作家、
ジョン・スタインベック(1902-68)。

「人種問題」、「核の問題」、「環境問題」、
「貧富の格差問題」、「人権の問題」、
「生と死と愛の問題」等々、
今日的課題を真摯に受け止め、
20世紀アメリカに大きな痕跡を残した。

スタインベックが、個人的な経験、社会的・歴史的事件
(世界大恐慌、二つの世界大戦、冷戦体制、公民権運動、
環境破壊など)、さらに時代思潮などを、
どのように自己の物語世界のなかに織り込んだかを考察し、
人間観の特質と変遷を検証、その普遍的価値を再評価する。

第1作『黄金の杯』(1929)から各代表作、
旅行記『チャーリーとの旅』(1962)、
そして最後の作品『アメリカとアメリカ人』(1966)まで取り上げ、
スタインベック文学の特質に迫る。

ウォルト・ホイットマン、ヘンリー・D・ソローとの比較考察、
国際ペン東京大会(1957)に出席するため、
来日したときの貴重なエピソードも紹介する。

著者プロフィール

上 優二(カミ ユウジ)

かみ・ゆうじ
元創価大学文学部人間学科教授。アメリカ文学専攻。
【著書】『スタインベックを読みなおす』
(共著、開文社出版、2001年)、
『スタインベック──生誕100年記念論文集』
(共著、大阪教育図書、2004年)、
『楽しく読むアメリカ文学
──中山喜代市教授古希記念論文集』
(共著、大阪教育図書、2005年)、
John Steinbeck and His Contemporaries
(共著、Scarecrow Press、2007年)、
East of Eden: New and Recent Essays
(共著、Rodopi Press、2013年)ほか
【訳書】『スタインベック全集
第16巻 チャーリーとの旅・アメリカとアメリカ人』
(共訳、大阪教育図書、1998年)。

目次

序論 スタインベック文学の特質

第1章 処女作『黄金の杯』
──スタインベック文学の萌芽

第2章 『知られざる神に』
──「日常の世界」から「神話の世界」へ

第3章 『トーティーヤ・フラット』
──アーサー王伝説のテーマとパラドックス

第4章 スタインベックの人間像
──個人と集団の二重性

第5章 『はつかねずみと人間』
──自然主義文学的特質と社会的弱者への眼差し

第6章 『怒りのぶどう』の物語世界
──ホイットマン「私自身の歌」との比較考察

第7章 『キャナリー・ロウ』
──「道」の世界を探る

第8章 スタインベックの「潮だまり」とソローの「湖」
──宇宙像を育む場

第9章 『爛々と燃える』〈劇小説〉
──殺す側の態度

第10章 『エデンの東』のパラドクシカルな物語世界
──解放の哲学とピューリタニズムの残照

第11章 『チャーリーとの旅』と『アメリカとアメリカ人』
──スタインベックのアメリカ観

第12章 国際ペン東京大会と「ノーベル文学賞受賞演説」

関連書

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