循環し再生する文明へ世紀を超えるいのちの旅

世紀を超えるいのちの旅 循環し再生する文明へ

高良 留美子 著
A5判 / 333ページ / 並製
定価:2,700円 + 税
ISBN978-4-7791-2008-4 C0095
奥付の初版発行年月:2014年06月 / 書店発売日:2014年06月19日
 ※PayPalでのクレジット払いか代金引換着払いがご利用いただけます
※受注翌々日営業日までに発送します。地域によりますが、2~5日ほどでお届けします。International shipping is not available.
注文・返品などについて詳しくは「特定商取引法に基づく表示」のページをご確認ください。

内容紹介

文明史の転換期を〈生きる〉!
女の歴史を語り続けるH氏賞受賞詩人が、鋭い時代感覚で現代(1980~2014)をえぐる評論集!
「これらの文章を書いた二〇世紀末から二一世紀にかけて、わたしはアジアからヨーロッパ、アフリカまで、沖縄から東北まで、多くの旅をした。身体を使った空間の移動は、異質な自然や文化との出会いを通して、わたしに思いがけない世界をひらいてくれ、思考の芯になるものをもたらしてくれた。「世紀を超えるいのちの旅」というタイトルをつけたのは、そのためである。」(あとがきに代えて)

著者プロフィール

高良 留美子(コウラ ルミコ)

詩人・評論家・作家。1932年東京生まれ。東京藝術大学美術学部、慶應義塾大学法学部に学ぶ。中学・高校時代から女の問題を考える。1956年、海路フランスに短期留学、アジアの問題に目覚める。
詩集『生徒と鳥』『見えない地面の上で』『しらかしの森』『神々の詩』『崖下の道』など9冊、『高良留美子詩集』がある。共編訳『アジア・アフリカ詩集』、評論集に『物の言葉』『文学と無限なもの』『失われた言葉を求めて』『高群逸枝とボーヴォワール』『恋する女―一葉・晶子・らいてうの時代と文学』『岡本かの子 いのちの回帰』『花ひらく大地の女神―大地母神イザナミと出雲の王子オオクニヌシ』『樋口一葉と女性作家 志・行動・愛』『わが二十歳のエチュード―愛すること、生きること、女であること』ほか、小説に『発つ時はいま』『いじめの銀世界』『百年の跫音』(上・下)ほかがある。
詩集『場所』で第13回H氏賞、『仮面の声』で第6回現代詩人賞、『風の夜』で第9回丸山豊記念現代詩賞受賞。1989~96年城西大学女子短期大学客員教授。1997年「女性文化賞」を創設。日本現代詩人会、日本文芸家協会、日本女性学会、総合女性史学会会員。

目次

Ⅰ いのちを生きる 
 詩 生きて 
 自分のいのちを生きる 
 いのちの旅――「神々の詩」  
 いのちの言葉に耳を澄ます
 海への賛歌 
 森と食物 
 山に向かいて 
 生命力の根を強くする 

Ⅱ 循環するいのちの文明へ 
 詩 産む 
 新たな文明のヴィジョンを 
 反核運動の高揚と衰退 
 生と死と再生・循環する文明へ――3・11フクシマ以降 
 文学者の反核声明――私はこう考える 
 自発的に、多彩に、非暴力で――グリーナムの女たちの反核・反戦運動に学ぶ 
 女たちが動きはじめた 
 子連れ出勤論争と脱原発
 チェルノブイリから二年 
 平和・地球環境・プルトニウム 

Ⅲ 原爆を意識的契機として 
 詩 広島 
 『希望』とその時代――原爆を意識的契機として 
 原爆の死者たちと既成の宗教思想・政治文化――『希望』創刊者・河本英三の原爆小説を読む

Ⅳ 循環を断ち切った日本文化 
 詩 閉ざされた部落 
 生と死と再生の循環を断ち切った日本文化――孤独な日の丸のイメージ 
 柔らかさを生み出すもの――部落解放詩集『太陽もおれたちのものではないのか』 
 出会い――人間を分ける壁 
 濃密な共同空間――奈良県・小林部落の聞き書き調査 
 生の真実の形をつかみ出す――部落解放詩集第二集『風吹きあがる』 
 個人と個人主義――欧米の個人主義と日本の集団主義 
 糞尿譜(アンケート) 
 日本人の自由観を考える――ヘイトスピーチをめぐって 

Ⅴ 母・家族・女と男 
 詩 海のなかにいる母のように 
 生きることと自由のあいだに 
 地球レベルの母性愛を育てよう 
 よい母、悪い母――アフリカの母親観から先端技術まで 
 仮面の家族――仮面は女性によって発見された 
 生きるということを思想化――自選評論集『高良留美子の思想世界』 
 家族の危機とその未来像――近代に発生した〈母性〉の必要性 
 母親と出産の社会史――フランスの経験 
 主体として母は語り出すのか――母と娘のフェミニズム 
 『フランケンシュタイン』と男性テクノロジー 
 歴史の闇を照らす試み――自分史を書く 
 「女性文化賞」創設 
 一条ふみさんを偲ぶ――『岩手県の女性史』への期待をこめて 
 「女の詩・女のうた」幕閉じる――一五年間を振り返って 
 女の歴史の重要なひとこま――行動する女たちが拓いた道 
 オヤといえば母――森浩一編『女性の力』 
 ブラウン管の裏側から――男性ディレクターの無意識 
 川崎市の協議会で起こったこと――教育委員長の豹変 
 二項対立的思考をめぐって――イリイチを迎かえうつ 
 日本語と母の言語 
 アテネの母性主義――共同体の生命守護から国家の兵士生産へ 
 女神の分割――プラトンが画した転機 

Ⅵ アジア・アフリカ、戦争、植民地――世紀を超える旅 
 詩 ハルビン郊外三十キロ 
 無限なものとアジア――近代によっては解決されない亀裂と矛盾 
 韓国の民衆文化にふれて 
 「レバノン侵略とイスラエル――国際民衆法廷」に出席して 
 「偽満」を旅して考えたこと――帰りのない旅の終着地 
 沖縄で見たこと――本土で起こりえた決戦と戦後 
 墓場になったサッカー場――サラエボを訪ねて 
 ボスニア戦争を左右した情報戦――善悪二元論への道 
 勇者の非暴力――“信愛と平和”創造の指針に 
 浅草ひょうたん池のほとりで――関東大震災、朝鮮人虐殺の聞き書き 
 奴隷貿易の城を見る――産業革命をおし進めたもの 

Ⅶ 未来の文明への架橋 
 詩 卵を埋める 
 集会「このままでいいの? 天皇の問題」への呼びかけ 
 『天皇詩集』序文 
 ニューヨークの塔の崩壊とバベルの塔――神話の反復を断ち切ろう 
 〈歴史というもの〉・イラク戦争・民主主義――サルトルのつぶやき 
 国家になることを拒む社会――「悪」の生成の場は「一」であ 
 「二」という完全数と双数――二項が平等だった時代からの贈り物 

関連書

タグ:社会

ページの上部へ▲

タグ: