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近代西洋世界が17世紀後半に始まった「科学革命」という知的ビックバンにより、引き金を弾かれた知的進化のプロセスの中に今もいるとすれば、太平洋の島々は19世紀初頭に始まった「文字革命」という知的ビックバンの衝撃によって、生じた巨大な知的運動を経験しつつあると言える。
そして太平洋における「文字革命」は未だ200年にすぎず、その知的可能性を汲み尽くしたどころではなく、様々な知的エレメントを発現させながらそのエネルギーはますます増大しつつあるのである。
本書はそうした、太平洋における「文字革命」下の知的爆発によって顕現しつつある様々なエレメント、様々な運動のベクトルを万華鏡的に展開したものである。読者は、文字誕生、すなわち、文明誕生直後の様々な文明に起こった原初の姿を発見することができるだろう。本書は「人間の知」とは何かという根源的な問題に対する思考の素材、しかも生き生きとした素材を提供することを、その目的とする。(「序章」より)
1956年生まれ。東京大学教養学部教養学科文化人類学課程卒業。アジア経済研究所新領域研究センター主任研究員。『石斧と十字架ーパプアニューギニア・インボング年代記』 彩流社 (2006年)。
1975年生まれ。神戸大学大学院総合人間科学研究科博士課程終了。博士(学術〉。
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 ジュニアフェロー。
論文「ソロモン諸島の『聖霊の教会』と憑依現象-クリスチャン・フェローシップ教会における過去と現在」(『宗教と社会』 第14号、2008年) など。
1975年生まれ。東京都立大学大学院博士課程修了。博士(社会人類学)。
日本学術振興会特別研究員(PD)。
論文「植民地主義の逆説、女たちの逆襲-パプアニューギニアにおける扶養の紛争処理とジェンダーの政治学」(『アジア経済』 第50巻第8号、2009年) など。
1960年生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科社会人類学専攻博士課程中退。博士(社会人類学)。
お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科 教授。
『講座 世界の先住民族 ファースト・ピープルズの現在:09オセアニア』 共編著、明石書店(2005年) など。
1964年生まれ。総合研究大学院大学博士課程修了。博士(文学)。
筑波大学大学院人文社会科学研究科 准教授。
『窮乏の民族誌-中部太平洋・キリバス南部環礁の社会生活』 大学教育出版(2003年)など。
主な論文に
「英雄と処女神(一):インボング民譚集」(東大東洋文化研究所紀要第120冊 1993)
「英雄と処女神(二):インボング民譚集」(東大東洋文化研究所紀要第132冊 1996)
「神の国、神の民、聖霊の風:パプアニューギニアにおける聖霊運動と神権国家への希求」
(東京大学東洋文化研究所紀要第136冊 1998)
「太平洋戦争と千年王国—その宇宙論的考察」(遠藤泰生・油井大三郎編
『太平洋世界の中のアメリカ』、彩流社 2004)
「崩壊の予兆—パプアニューギニア議会制民主主義の人類学的分析」(『アジア経済』2003)
「大地の破壊・民族の創成—1988‐90年ブーゲンビル島分離独立運動の経過と本質」
(『アジア経済』 1991) などがある。 彩流社 日本図書館協会選定図書に決定 文明との接触から30年のニューギニア高地に一人の人類学者が入った。石器時代に生まれ、成人した語り部たちと暮らした2年間の記録と聞き書き。その人々の行動と心性、文明との遭遇、それに呑みこまれる精神の変容の姿を描く。(2006.7)
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