自由の国の記憶・ジェンダー・人種アメリカの愛国心とアイデンティティ

アメリカの愛国心とアイデンティティ 自由の国の記憶・ジェンダー・人種

金井 光太朗 編
A5判 / 264ページ / 上製
定価:2,800円 + 税
ISBN978-4-7791-1472-4 C0022
奥付の初版発行年月:2009年10月 / 書店発売日:2009年10月09日
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内容紹介

個人と国家が緊密で緊張関係にある国、アメリカ史への新たなる切り口! 
自由と平等の普遍的イデオロギーによって構築されている国民国家、アメリカ合衆国は、現実社会の激しい変化に応じてイデオロギーを具体化した体制を改め、国民の間に引かれた境界線を動かしてきた。合衆国では理念と現実との均衡点をどこにおくかをめぐって、歴史上常に問題となり、争いとなってきた。イデオロギーをあまりに普遍的にしたために、独立革命期に強く危惧されたように、各個人が男も女も文字通り平等で自由に行動したら、国家は一体どうなってしまうのか。当然強い不安があった。それゆえ、合衆国では個人の自由が強調される一方で、公共性を支える心の習慣をいかにはぐくむかの配慮が重大なのであった。「習慣」に従って、理念を現実的なものに適合させてきたのであり、現実には境界線が引かれることになった。その境界線も“真の”アメリカ人の規定をめぐって揺れ動いてきた……

著者プロフィール

金井 光太朗(カナイ コウタロウ)

東京外国語大学教授。

目次

▼収録目次▲
第一部 アメリカ人アイデンティティの形成と記憶の構築
Ⅰフランクリンに見るイギリスの国民形成と
   アメリカのアイデンティティ│││││││││ 金井光太朗
  一 幸福のフランクリン│アメリカのイギリス化と消費生活
  二 苦悩のフランクリン│イギリス国民の誕生とアメリカ人の疎外感
  三 不遇のフランクリン│新興国家アメリカの愛国心と公共精神
  四 記憶のフランクリン│国民意識の興隆とセルフメイドマンの国民性
Ⅱ美徳の共和国とマーシー・ウォレンの『アメリカ革命史』
   │││││││││││││││││││││││ 肥後本芳 男(同志社大教授)
  一 アメリカ革命とマーシー・ウォレン
  二 『アメリカ革命史』の執筆と共和主義文化
  三 「文芸の共和国」とウォレンのジェンダー観
  四 『アメリカ革命史』の反響
Ⅲ飢餓と追放と復讐——アイルランド人ディアスポラと
   飢饉の記憶│││││││││││││││││││ 山田史郎(同志社大教授)
  一 飢饉の記憶とディアスポラ
  二 ディアスポラと迫害の物語
  三 バビロンとしてのアメリカ
  四 おわりに——記憶の継承と表象
第二部 二〇世紀アメリカの国家と個人の拡大
Ⅰ離婚訴訟に見る婚姻の意味とその変化(一八一四年—一九三三年)
   ——ノースカロライナ州の場合││││││││ 佐々木孝弘(東外大教授)
  一 「完全な結合は分かつことができない」——伝統的な結婚観
  二 南北戦争後の変化:婚姻における「契約」の側面の重視
  三 現代的な離婚観の成立
Ⅱ二〇世紀アメリカ民主政への接近視角││ヘンリー・アダム
   ズの近代認識とその歴史理論││││││││││ 中野博文(北九州大教授)
  一 二〇世紀への問い
  二 歴史家ヘンリー・アダムズの誕生
  三 歴史の科学と死に突き進む社会
  四 二〇世紀的人間の創造
  五 歴史を生み出すもの
Ⅲ喫煙と共同体秩序││一九二七年のラッキーストライク広告
   に見る愛国女性像││││││││││ ││安田こずえ(東大大学院博士課程)
  一 愛国的な紙巻タバコの言説の登場
  二 道徳的反タバコ運動から科学的矯風運動へ
  三 共同体が特徴づける中産階級の女性像
  四 ラッキーストライクの喫煙女性像に見る自由の形
第三部 人種的境界に挑戦する国民意識
Ⅰブラック・パワー・サリュートのシンボリズム——黒人アス
   リートに対するイメージの脱構築化│││││││ 小澤英二(椙山女学園大教授)
  一 戦前における黒人アスリートのステレオタイプ
  二 黒人アスリートに対するイメージの脱構築化
Ⅱ「ハワード・ビーチよ、聞いてるか? ここはヨハネスブルク
   じゃないんだ!」—暴力、人種主義、多様な「われわれ」│ 村田勝幸(北大准教授)
  一 ハワード・ビーチ事件の経過
  二 ハワード・ビーチ事件にみる黒人にとっての人種主義的な日常
  三 多様性がもたらす開かれた人種連帯

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