JAPANESE FAIRY TALE SERIES対訳 日本昔噺集〈全3巻〉

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明治期の彩色縮緬絵本
対訳 日本昔噺集〈全3巻〉 JAPANESE FAIRY TALE SERIES

宮尾 與男 編
菊 / 724ページ / 上製
定価:15,000円 + 税
ISBN978-4-7791-1447-2 C0090
奥付の初版発行年月:2009年06月 / 書店発売日:2009年06月08日
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内容紹介

■刊行のことば
子ども時分に祖母や母親の話してくれた、桃太郎、舌切雀、花咲爺などの昔噺を思い出さない人はいないだろう。昔噺は、人から人へと口づてに伝えられてきた歴史をもっている。すでに江戸時代には代表的な作品も定まり、瀧澤馬琴は、『燕石襍志』(文化8年・1811)に「猿蟹合戦、桃太郎、舌(した)切(きり)雀、花咲爺(はなさきのおきな)、兎(うさぎの)大(お)手柄(勝々山)、獼猴(さる)の生膽(なまきも)(海月)、浦島之(が)子(浦島)」をあげ、また錦絵「昔はなし一覧図会」(安政4年・1857)も「桃太郎、猿蟹合戦、舌切雀、花咲爺、勝々山、文福茶釜」をあげている。こうした昔噺が子ども向けの絵本、豆本に収められると「聞く昔噺」は「読む昔噺」になっていった。
明治時代に昔噺を集めた彩色絵本の「日本昔噺集」が刊行されている。江戸時代には昔噺を網羅した作品集がないだけに、代表的な昔噺を収めた昔噺集の刊行は大きな意義をもつことになる。ここには伝承されてきた神話、伝説、説話、昔噺などが全21冊に収められている。この作品数の多さに驚くよりも、まず作品が”Japanese fairy tale series”と題して英訳された昔噺集であることに驚かされる。日本画家による多くの挿絵と外国人の英訳による各作品は、和紙に木版で摺り上げた挿絵と活版で英文を印刷した和洋折衷の彩色(さいしき)絵本である。この摺り上がった彩色本の紙を縮めた縮緬絵本は、版を重ねるほどの評判になった。いま彩色絵本と縮緬絵本の二種の作品群は、わずかな好事家たちの愛蔵する稀書となっているため、いまだ全作品の公開がない。このたび彩色絵本と縮緬絵本の書誌調査をまとめながら、蒐集してきた作品群をもとに全21冊を3冊本で紹介することになった。
英文の本文には邦訳をつけて、日本文による鑑賞ができるようにした。邦訳は英文に即した素稿を補訂し、読みやすい文章に仕上げてある。かつて祖母や母親から子へと伝えてきた昔噺を、本書の英文と日本文で読み聞かせるとともに、日本画家による挿絵をみせながら、親子で「日本昔噺集」を味わっていただきたいとおもう。
 二〇〇八年七月                     宮 尾 與 男

■特色
全作品を初紹介
120数年前に刊行された”Japanese fairy tale series”の全21冊作品を3巻に収める。はじめて全作品が紹介される。
外国人による英文と明治期の日本画家による全挿絵を鑑賞
 翻訳者のダビッド・タムソン、ジェームズ・ヘボン、バジル・チェンバレン、ケイト・ジェームズらによる優れた英文と、画家の小林永濯、鈴木華邨、川端玉章、新井芳宗らによる素晴らしい挿絵を鑑賞する。
本邦初訳の”Japanese fairy tale series”
英訳された日本昔噺を、はじめて日本文に翻訳する。読みやすい本文に仕上げて明治時代に伝承されていた日本昔噺を再現する。
昔噺を知るための解説
昔噺に登場する鬼・雀・猿・狸・鼠・狐・兎・大蛇や、手にする道具などから知る「昔噺を読む前に」を記す。ほかに「作品簡略書誌」「翻訳者略歴」「画家略歴」「翻訳ノート」「昔噺と子ども文化史 -近世から近代へ-」などをつける。
近代児童文学の原点
”Japanese fairy tale series”は巌谷小波にも影響を与えて、小波版「日本昔噺」を誕生させた。全21冊をみながら新しい昔噺の研究ができる。
別冊の英訳日本昔噺集の研究
 彩色絵本・縮緬絵本の二種を調査した「作品書誌研究」と、「英訳日本昔噺」作品の周辺を考察した「日本昔噺集研究」を収めた別冊の『英訳日本昔噺集の研究』(宮尾與男・野崎琴乃著)を、本書刊行後に出版する。

■編集委員 
代表 宮尾與男   野崎琴乃・今渡直美・宮尾慈良・吉野慎之介・京谷美代子

版元から一言

シリーズ全3巻箱入。

著者プロフィール

宮尾 與男(ミヤオ ヨシオ)

1948年、東京に生まれる。日本大学大学院国文学専攻博士課程修了。専攻、近世文学、文化、芸能、美術。日本大学文理学部、医学部、理工学部、武蔵野女子大学短大部、大東文化大学文学部講師、玉川学園女子短期大学専任講師、日本大学文理学部、芸術学部講師を経て、現在、日本文学研究者、子ども文化史研究所所長、夕霧軒文庫文庫長、国立劇場公演専門委員。
著書 『たむらのさうし』『醒睡笑』『江戸桜』『江戸太神楽』『江戸笑話集』『元禄舌耕文芸の研究』『上方舌耕文芸史の研究』『上方咄の会本集成』『道ゆく大神楽』『江戸艶笑小咄集成』『図説江戸大道芸事典』『江戸と東京風俗野史』(編注)『彩色(さいしき)中国看板図譜』(編注)ほか

目次

<第1巻>
1.桃太郎(小さな桃の子)
2.舌切雀(舌を切られた雀)
3.猿蟹合戦(猿と蟹の戦い)
4.花咲爺(枯れ木に花を咲かせたお爺さん)
5.勝々山(カチカチ山)
6.鼠嫁入(鼠の結婚式)
7.瘤取(おじいさんと鬼)

<第2巻>
8.浦島(若い漁師うらしま)
9.八頭の大蛇(八つ頭の大蛇)
10.松山鏡(松山の鏡)
11.因幡の白兎(いなばの野兎)
12.野干の手柄(子狐の勝利)
13.海月(愚かなくらげ)
14.海幸彦山幸彦(燃える炎の王子と鎮まる炎の王子)

<第3巻>
15.俵藤太(米俵侯)
16.鉢かづき(木鉢)
17.竹箆太郎(しっぺい太郎)
18.羅生門(鬼の腕)
19.大江山(大江山の鬼)
20.養老瀧(魔法の瀧)
21.文福茶釜(不思議な茶釜)

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