内容紹介
新しい枠組みで、英文学・文学史研究に“新風”を送る著者畢生の遺作!
本書は、十七世紀イングランドにおいて形成されたあらたな言説空間の性格を明らかにすることをめざすと共に、従来のミルトン研究とは少し視点を変えて、十七世紀当時の出版界を席巻したパンフレット出版を中心とした印刷出版文化のなかにミルトンを位置づけようとする試みである。それは、ミルトンがパンフレット論争に参入して、数多くの散文パンフレットを出版したという事実による。従って、これまで無視されがちな周縁的領域である宗教論争、説教、反カトリック・プロパガンダ、アイルランド・スコットランド報道、検閲をめぐる議論などのパンフレットに焦点を合わせて、大衆的出版物やニュース報道などが社会のなかでどのように流通して言説圏を形成したのかをさぐりながら、ミルトンの文学テクスト読解にもあらたな示唆を与える。そして、十七世紀イギリス文学・文化研究に書物史・出版文化史の面からあらたな知見を提供する示唆に富む労作である。
版元から一言
(社)日本図書館協会 選定図書
著者プロフィール
- 小野 功生(オノ コウセイ)
1956年生まれ。筑波大学現代語・現代文化学系、鳴門教育大学学校教育学部を経て、フェリス女学院大学文学部教授。在職中の2008年3月13日、病のため逝去。
目次
●収録目次
序 章——萌芽的公共圏としての十七世紀言説圏
第一章 煽情的ジャーナリズムとプロテスタント国家意識の発展
第二章 『殉教者列伝』とプロテスタント国家意識の生成
第三章 宗教論争の言説圏 ——勧告論争からスメクティムニューアス論争へ
第四章 内戦がもたらしたもの——共和主義と帝国主義をめぐって
第五章 文明と野蛮のはざまで——アイルランド、スコットランドとブリテン帝国の起源
第六章 共和主義の黄昏から想像の帝国へ
第七章 王政復古期出版文化とミルトン
第八章 『パラダイス・ロスト』のポリフォニー的言説圏
第九章 「結婚愛の讃歌」から「食卓談義」へ——楽園におけるカンヴァセイション
第十章 『パラダイス・ロスト』の曖昧な宇宙像
第十一章 『パラダイス・リゲインド』と『サムソン・アゴニスティーズ』における公私の領域
第十二章 サー・ロジャー・レストレインジと検閲が生み出す言説圏
第十三章 王政復古期における記憶のポリティクス
終章——〈ミルトン〉のゆくえ
注
あとがき
あとがき——謝辞に代えて……………(小野えりの)
小野功生君を偲んで——遺稿集出版に際して…………………………………… (山形和美)
図版出典一覧
引用文献一覧
索引
関連書
ミルトントジュウシチセイキイギリスノゲンセツケン 978-4-7791-1417-5 9784779114175 4-7791-1417-9 4779114179 0098 ミルトンと十七世紀イギリスの言説圏 小野功生 オノコウセイ 1956年生まれ。筑波大学現代語・現代文化学系、鳴門教育大学学校教育学部を経て、フェリス女学院大学文学部教授。在職中の2008年3月13日、病のため逝去。 彩流社 サイリュウシャ ●収録目次
序 章——萌芽的公共圏としての十七世紀言説圏
第一章 煽情的ジャーナリズムとプロテスタント国家意識の発展
第二章 『殉教者列伝』とプロテスタント国家意識の生成
第三章 宗教論争の言説圏 ——勧告論争からスメクティムニューアス論争へ
第四章 内戦がもたらしたもの——共和主義と帝国主義をめぐって
第五章 文明と野蛮のはざまで——アイルランド、スコットランドとブリテン帝国の起源
第六章 共和主義の黄昏から想像の帝国へ
第七章 王政復古期出版文化とミルトン
第八章 『パラダイス・ロスト』のポリフォニー的言説圏
第九章 「結婚愛の讃歌」から「食卓談義」へ——楽園におけるカンヴァセイション
第十章 『パラダイス・ロスト』の曖昧な宇宙像
第十一章 『パラダイス・リゲインド』と『サムソン・アゴニスティーズ』における公私の領域
第十二章 サー・ロジャー・レストレインジと検閲が生み出す言説圏
第十三章 王政復古期における記憶のポリティクス
終章——〈ミルトン〉のゆくえ
注
あとがき
あとがき——謝辞に代えて……………(小野えりの)
小野功生君を偲んで——遺稿集出版に際して…………………………………… (山形和美)
図版出典一覧
引用文献一覧
索引
(社)日本図書館協会 選定図書 新しい枠組みで、英文学・文学史研究に“新風”を送る著者畢生の遺作!
本書は、十七世紀イングランドにおいて形成されたあらたな言説空間の性格を明らかにすることをめざすと共に、従来のミルトン研究とは少し視点を変えて、十七世紀当時の出版界を席巻したパンフレット出版を中心とした印刷出版文化のなかにミルトンを位置づけようとする試みである。それは、ミルトンがパンフレット論争に参入して、数多くの散文パンフレットを出版したという事実による。従って、これまで無視されがちな周縁的領域である宗教論争、説教、反カトリック・プロパガンダ、アイルランド・スコットランド報道、検閲をめぐる議論などのパンフレットに焦点を合わせて、大衆的出版物やニュース報道などが社会のなかでどのように流通して言説圏を形成したのかをさぐりながら、ミルトンの文学テクスト読解にもあらたな示唆を与える。そして、十七世紀イギリス文学・文化研究に書物史・出版文化史の面からあらたな知見を提供する示唆に富む労作である。
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