内容紹介
「最高の戦略思想家、唯一の戦略思想家」と評価されるクラウゼヴィッツの戦略思想の精髄を多角的・学術的に考察。冷戦後の非対称的な戦争とコンピュータ化、エア・パワーなどの高度化された現代の戦略思想も視野に入れた好著。
版元から一言
≪読者の意見≫
クラウゼヴィッツの戦争論についての論文は比較的難解であるが、本稿はどれも興味深く、かつ時代背景も理解し易く構成されており、非常に良かった。
(40歳代 男性)
軍事・戦争書棚向けです。
著者プロフィール
- 清水 多吉(シミズ タキチ)
立正大学名誉教授。著訳書等に『討議倫理』(ユルゲン・ハーバーマス著、清水多吉・朝倉 輝一訳、法政大学出版局、2005年)、『知の軌跡』(清水多吉先生古稀記念論文集刊行委員会 編、北樹出版、2004年)、『戦争論 上 下』(クラウゼヴィッツ著、清水多吉訳、中公文庫ビブリオ、2001年)、『史的唯物論の再構成 叢書・ウニベルシタス』(ユルゲン ハーバーマス 著、清水 多吉・朝倉 輝一・小野島 康雄・川本 隆・木前 利秋・波平 恒男・浜田 正訳、法政大学出版局、2000年) 『30年代の危機と哲学』(M.ハイデッガー 他著、清水多吉・手川誠士郎 編訳、平凡社ライブラリ、1999年)、『ヴァーグナー家の人々—三〇年代バイロイトとナチズム』(清水多吉著、中公文庫、1999年、中公新書、1980年)、『社会科学の論理によせて』(ユルゲン・ハーバーマス著、清水多吉 他訳、国文社、1991年)、『現代思想への道程―江川義忠先生古稀記念論文集』(沼 義昭、清水 多吉、北樹出版、1990年) 、『1930年代の光と影 増補』(清水多吉著、河出書房新社、1986年・河出書房新社、1977年(旧版))、『ベンヤミンの憂鬱』(清水 多吉 他著、筑摩書房、1984年) 『権威主義的国家』(マックス・ホルクハイマー著、清水 多吉 編訳、紀伊國屋書店、1975年)、『戦争論入門』(日本文芸社、1974年)、『道具的理性批判〈第2〉権威と家族』(M.ホルクハイマー 著、清水 多吉訳、イザラ書房、1970年)、『生と死の衝動』(ヘルベルド・マルクーゼ 著、片岡 啓治・清水 多吉 訳、合同出版、1969年) 、『ユートピアの終焉』(ヘルベルト・マルクーゼ 著、 清水 多吉 訳、合同出版、1968年) などがある。
- 石津 朋之(イシヅ トモユキ)
防衛省防衛研究所戦史部主任研究官、英国王立統合軍防衛安保問題研究所(RUSI)客員研究員、拓殖大学非常勤講師、「歴史と戦争研究会」代表。著訳書等に、『シー・パワー―その理論と実践 シリーズ軍事力の本質 2』(立川 京一 編、芙蓉書房出版、2008年)、『リデルハートとリベラルな戦争観』(石津朋之著、中央公論新社、2008年)、『戦略の形成 上・下―支配者、国家、戦争 (1) 』(ウィリアムソン・マーレー 編、歴史と戦争研究会 訳、中央公論新社、2007年)、『21世紀のエア・パワー』(石津朋之・ウィリアムソン・マーレー編著、芙蓉書房出版、2006年)、『補給戦―何が勝敗を決定するのか』(マーチン・ファン クレフェルト著、佐藤 佐三郎訳、解説担当、中央公論新社(中公文庫BIBLIO)、2006年) 『イギリスと第一次世界大戦―歴史論争をめぐる考察 戦略研究学会翻訳叢書』(ブライアン ボンド著、川村 康之・石津 朋之訳、芙蓉書房出版、2006年)、『Pacific War Companion: From Pearl Harbor to Hiroshima 』(London: Osprey, 2005)、『エア・パワー その理論と実践 (シリーズ軍事力の本質)』(石津 朋之他編著、芙蓉書房出版、2005年)、『日米戦略思想史』(石津 朋之・ウィリアムソン・マーレー編、彩流社、2005年)、『戦争の本質と軍事力の諸相』(石津 朋之編、彩流社、2004年)、『戦略論大系 4 リデルハート』(戦略研究学会・石津朋之 編著、芙蓉書房出版、2002年)、『現代戦略論―戦争は政治の手段か』(道下 徳成・長尾 雄一郎・石津 朋之・加藤 朗 著、勁草書房、2000年)などがある。
目次
▼主な目次▲
はじめに—クラウゼヴィッツ・ルネサンス………清水多吉/石津朋之
第一部 クラウゼヴィッツと『戦争論』
第一章 クラウゼヴィッツの生涯………………………………清水多吉
第二章 クラウゼヴィッツの『戦争論』とは何か……………川村康之
『戦争論』の読み方/「序文」、「覚え書」と「著者の序文」/
『戦争論』の構成/『戦争論』における主要な命題
第二部 クラウゼヴィッツとその時代
第三章 ドイツにおける研究史を中心として…………………三宅正樹
ニーマイヤー/ヴェーラー/コンディリス/ヘルベルク=ローテ/フェルスター/シュミット
第四章 十九世紀初頭のヨーロッパ戦略環境とプロイセン…新谷 卓
国家間闘争からみたフランス革命前後の国際情勢/革命派対反革命派の「ヨーロッパの内戦」/ナポレオンの登場と「絶対戦争」の始まり/イエナ・アウエルシュテットの戦い/プロイセンにおける国民軍創設
第五章 クラウゼヴィッツと一般兵役制の時代………………丸畠宏太
国民戦争の時代/新国防法の成立と一般兵役制の制度化/プロイセンにおける兵役への抵抗と馴化/プロイセン型兵役制度の優位/忍び寄る総力戦の影
第六章 プロイセン軍制改革——概観と展望…………………鈴木直志
軍制改革の実践/改革の歴史的評価のために
第三部 クラウゼヴィッツの遺産
第七章 プロイセン・ドイツ軍とクラウゼヴィッツ…………中島浩貴
ドイツ統一戦争から将来戦へ/国民戦争/戦史研究と戦略論争/プロイセン・ドイツ軍におけるクラウゼヴィッツ観
第八章 戦略なき時代のクラウゼヴィッツ……………………小堤 盾
ゼークト/ルーデンドルフ/ベック
第九章 クラウゼヴィッツとリデルハート ……………………石津朋之
大量集中理論と相互破壊理論の「救世主」—クラウゼヴィッツ批判/戦争の「政治性」—クラウゼヴィッツの戦争観/クラウゼヴィッツとリデルハート—共通点と相違点
第四部 クラウゼヴィッツと現代の戦争
第十章 現代におけるクラウゼヴィッツの有用性と限界…クレフェルト
国家対国家の戦争/戦争の法則/攻撃と防御の関係/他の手段をもってする政治の継続/戦闘へと駆り立てる要因
第十一章 クラウゼヴィッツと現代戦略思考の危機………ホーニッヒ
クラウゼヴィッツをめぐる問題/政治目的と軍事戦略/限定的な政治目標/クラウゼヴィッツ・ルネサンス/抑制不可能な要因
第十二章 クラウゼヴィッツの戦略概念とエア・パワー…石津朋之 監修
クラウゼヴィッツと技術について
エア・パワーと防御・攻撃のバランス—航空機の登場から核時代まで
エア・パワーと防御・攻撃のバランス—湾岸戦争から現在まで
第十三章 コンピュータ時代のクラウゼヴィッツ……………マーレー
一 第二次世界大戦と軍事専門教育機関
二 軍事文化の破壊とモダンテクノロジーの勃興
三 ポスト・ベトナム世代とクラウゼヴィッツ
四 「軍事上の革命(RMA)」の問題点
参考文献 クラウゼヴィッツ研究のために…………………川村康之編
スーツイコールグンプク 978-4-7791-1305-5 9784779113055 4-7791-1305-9 4779113059 0072 スーツ=軍服!? スーツ・ファッションはミリタリー・ファッションの末裔だった!! 辻元よしふみ 辻元玲子 ツジモトヨシフミ ツジモトレイコ 戦史・服飾史研究家、詩人。1967年岐阜市生まれ。エッセイ集『全世界を滅ぼして「自分」だけがいればよい』(三一書房、2001年)、詩集『赤坂江戸城外濠跡あたり』(思潮社、1998年)、『ナヴァロンの秋』(土曜美術社出版販売、2005年)など著書多数。ほかに妻・玲子と組んだ「軍服のデザイン」(ワールドフォトプレス『デザインの力』所収)など。読売新聞記者。日本文芸家協会、日本ペンクラブ各会員。日本現代詩人会理事。 イラストレーター、漫画家。1972年、横浜市生まれ。桐朋学園大学音楽学部演奏学科声楽専攻卒。在学中より、ドレミ楽譜出版社の楽譜、楽典ドリルの挿絵を担当し、学習漫画『マンガで楽典 オルゴールランドを救え!』(全音楽譜出版社、1996年)を出版。 彩流社 序章
◆本当に「スーツは男の戦闘服」である
◆文明開化当時、スーツは最新式の服装だった
◆基本を知らなければ崩すことも出来ない
◆我々の身近にあるミリタリーファッションの影響
一、スーツの章
①スーツまでの歴史を概観する
◆西欧の衣服は本来「ひらひら」
◆長く続いた「ワンピース」の時代
◆半ズボンとボタンの登場
◆ルイ14世の「紳士服革命」
◆ナポレオン時代は軍服花盛り
◆ヴィクトリア朝に登場する今のスーツ
②背広の襟(ラペル)について
◆背広の襟はもともと詰め襟
◆2ボタンスーツと3ボタンスーツ、どっちが正式?
◆ダブルのスーツはフロックコートから
◆ボタンが広まるまで
◆男も女もレースの襟飾りの時代
◆襟は自然発生したもの
◆ポーランド騎兵とハンガリー騎兵の制服
◆紳士服にも「左前」があった時代
③フロックコートの時代
◆2人の「アルバート」とヴィクトリア女王
◆質素倹約の父親、ファッションリーダーの息子
◆フロックコートは「乗馬用上っ張り」
◆「プルシャン・ブルーの軍服」の流行
◆モーニングの登場
◆そして現代型スーツの誕生
◆フロックコートの退場
◆タキシードも本当は英国海軍生まれ
◆日本の閣僚が夜でもモーニングを着る理由
④軍服が背広に近づいてきた時代
◆ドイツ空軍の「背広軍服」
◆日本軍の折り襟軍服はドイツ軍の真似?
◆世界的に大流行した折り襟
◆フランス陸軍式の学生服、英海軍式のセーラー服
◆軍服が「ドレスダウン」したころ
⑤センターベントとサイドベンツ
◆「馬乗り」と「剣吊り」
◆シングルにはセンターベント、ダブルにはサイドベンツ
◆軍刀を下げるのに便利?
◆ノーベンツの方がフォーマル?
⑥袖の仕様「本切羽」その他について
◆「切羽」とは日本刀の部品だが
◆英語では「リアル・カフ・ホールズ」
◆ナポレオンも袖口のボタン外し
◆ドレスシャツを袖から覗かせる習慣
◆ズボンの折り返しがあるほうがフォーマル?
⑦007はなぜイタリアン・スーツを着るのか?
◆ボンドは第2次大戦に従軍した海軍中佐
◆ブリオーニのスーツは一着50万円也
◆注文あつらえにも段階がある
◆コネリーのボンド
◆レイゼンビーのファッショナブルな007
◆ロジャー・ムーアはエグゼクティブ風
◆「マイアミヴァイス」のようなダルトン時代
◆ブリオーニが採用された背景
⑧「クールビズ」が気に入らない理由
◆気になった「政治的ユニフォーム」
◆制服効果の悪しき前例
◆そもそも時代遅れな発想ではないか
◆見せかけではなく本当の環境対策を
◆やめるべきはネクタイではなく「衣替え」
◆古来、偉い人ほどラフな格好を好んだ
◆スーツを駆逐する服装はあるか
◆たかがネクタイ、ですまない場合も
◆「涼しいだけ」では正装といえない
二、ブレザーの章
◆色違いの「替え上着」ではすまない
◆「ブレザー」に二つの系統
◆ケンブリッジ大学のボートクラブ
◆英国軍艦「ブレザー号」の逸話
◆「セーラー服」は1857年に制式に
◆平和任務で名を残した名艦
◆4代目「ブレザー」号
◆海軍士官のジャケットはダブルのブレザーに
三、コートの章
◆コートが必要になった時代
◆チェスター・コートに名を残した伯爵
◆水兵用のピーコート
◆モントゴメリー将軍が流行らせたダッフル
◆アクアスキュータムのトレンチ
◆クリミア戦争とファッション
◆ラグラン男爵とカーディガン伯爵
◆塹壕で生まれた数々のもの
◆そして「塹壕」コート
◆軍用コートには不可欠な肩章
◆肩章の長い来歴とは
◆「小さな肩」を頼もしく見せたい
四、ネクタイの章
①クラヴァット普及までの謎
◆真相はルイ13世か、14世か?
◆ローマ軍のフォカーレ
◆クロアチア兵、フランスに現る
◆クラヴァットの流行
②結び下げネクタイの謎
◆フォー・イン・ハンド・ノットの謎
③レジメンタル・タイと「大佐」の権威
◆レジメンタル・タイの特別な意味合い
◆軍服の「カーキ色」化
◆軍隊における「連隊」の格
◆古代以来の由緒ある呼び名
◆レジメントが最高の編成だった
◆将軍にはなれるが大佐にはなれなかった
◆日本軍向けにすっきりと翻訳
◆海軍の階級の由来
◆キャプテンの由来は「斬り込み隊長」
◆無理な陸海軍のすり合わせ
◆ストライプはなぜ英国と米は逆なのか
④水玉ネクタイの不思議
◆水玉タイはなぜ格が高いのか
◆ブラックスーツを結婚式で着るのは日本人だけ?
◆水玉とは「ポルカ・ドット」
五、ブルゾンの章
①戦闘服とブルゾン
◆「硫黄島からの手紙」への妙な難癖
◆鬼の首を取ったようなブログの滑稽
◆戦闘服が登場したのはごく最近
◆Tシャツも米軍が普及させた
◆今の若者にも大人気のM65ジャケット
②ヒモ飾り「飾緒」の歴史
◆「参謀職緒」は参謀専用ではない?
◆むしろ「副官=秘書」の印である
◆もともとは「馬の手綱」
六、勲章の章
◆勲章の歴史をたどってみる
◆ガーター勲章と金羊毛勲章
◆新時代の勲章レジオン・ド・ヌール
◆あまりにも有名なドイツの鉄十字勲章
◆ヴィクトリア十字勲章、メダル・オブ・オナー、金鵄勲章など
七、靴の章
◆謎だらけの「靴の歴史」
◆とんがり靴とミッキーマウス靴
◆靴に名を残したワーテルローの英雄
◆19世紀に花開くさまざまな靴の様式
◆靴の手入れは自分でするに限る
◆10足の靴を交互に履くほうが長持ち
◆老舗「トリッカーズ」の由来をたどる
◆創業時は「バルトロップ」社だったか
八、鞄の章
①旅行用トランクとルイ・ヴィトン
◆日本にはなかった「カバン」の概念
◆旅行が盛んになる時代が前提
◆世界最古のトランク業者
◆日本の家紋の影響というが
◆世界最大の巨大ファッション財閥に
◆ドン・ペリニオンの由来
②奇跡のような紙のトランク
◆ゾウが踏んでも壊れないトランク
◆ヴァルカナイズという名の共通点
◆靴のグッドイヤー・ウェルト製法とグッドイヤー氏
◆薄幸の天才チャールズ・グッドイヤー
◆マッキントッシュとヴァルカナイズド製法
◆なぜか紙から生まれた素材もヴァルカナイズドに
◆漱石も見た? グローブ・トロッターの流行
③金属製のトランク
◆ドイツ空軍仕様のリモワのケース
九、帽子の章
①二角帽までの時代
◆装飾過剰の時代まで
◆三角帽、そして二角帽に変化
◆軍帽から生まれたさまざまな様式
②敬礼と脱帽の歴史
◆ネルソンの麦わら帽子
◆現代的な「官帽子」の成立
③シルクハットの時代
◆さまざまな帽子が出そろう19世紀後半
◆帽子の消滅と復権の兆し
十、腕時計の章
◆最初の懐中時計はヘンリー8世か
◆航空機と世界大戦が普及させた腕時計
十一、その他のこぼれ話
◆まずはリーバイ・ストラウスから
◆レイバンの軍用サングラス
◆オールデンのコードバン靴
◆英陸軍発祥のカジュアル・シューズ
◆一旅行者が流行させたサンダル
◆沈没船から引き上げられた帝政ロシアの幻の革
◆万年筆と鉛筆の四方山話
◆エルメネジルド・ゼニアの先見の明
◆パラシュートから生まれたナイロン傘
◆チャーチルの「特別製のもの」を守った特製の下着
あとがき
主要参考文献・参考サイト 我々が日常身につけている洋服のスタイルは驚くほどミリタリーに由来する。本書は、西欧服飾の通史、特に服飾全体をリードした軍服の歴史をたどり、それが今日のスーツ・ファッションにどう影響を与えているのかを、時系列的に概観する。
タグ: ファッション, 軍事・ミリタリー
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