公民権運動への25年貧困と怒りのアメリカ南部

貧困と怒りのアメリカ南部 公民権運動への25年 Coming of Age in Mississippi

アン・ムーディ 著, 樋口 映美 訳
A5判 / 408ページ / 上製
定価:3,500円 + 税
ISBN978-4-7791-1349-9 C0022
奥付の初版発行年月:2008年06月 / 書店発売日:2008年06月02日
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内容紹介

貧困と人種差別社会を生きる「黒人」少女が自己に目覚め成長する過程と、底辺の活動家として参加した“草の根の公民権運動”の実像を赤裸々に綴る自伝。生活の場から立ち上がった証言は「公民権運動」のイメージに修正を迫る。

版元から一言

 1940年、ミシシッピ州ウィルキンソン郡の小作農民夫婦の長女として生まれたアン・ムーディの25年間の自伝。貧困と人種差別社会を生きる一少女が、成長とともに様々な矛盾に抗し、大学に入ると公民権運動に参加、底辺の活動家として歩んだ姿を描く。
 本書に描かれる南部での公民権運動の実態は、従来の「公民権運動」の三つのイメージに修正を迫る。つまり、1、1950年代から60年代の「公民権運動」を“キング牧師の運動”だと理解する見方、2、公民権を求めた組織──全国黒人向上協会(NAACP)、キングを中心とした南部キリスト教指導者会議(SCLC)、学生非暴力調整委員会(SNCC)や人種平等会議(CORE)といった組織を運動の主たる担い手と見る見方、3、非暴力の運動という見方の3点である。
公民権運動の見直しが言われる現在、本書は貴重な記録である。

著者プロフィール

アン・ムーディ(ムーディ,アン)

アン・ムーディ(Anne Moody)
1940年にミシシッピ州ウィルキンソン郡に生まれる。9歳からメイドの仕事で家計を助けるようになる。1959年にバスケットボール選手の奨学金で短期大学ナチェズ・カレッジに入学。1961年に、ミシシッピ州における4年制の「黒人」大学トゥガルー・カレッジの3年生に編入を果たす。同大学で「公民権運動」に関わるようになる。1964年5月にトゥガルー・カレッジを卒業後、1968年に自伝 Coming of Age in Mississippi をダイアル社より出版。ニューヨークにて福祉の仕事に従事する。

樋口 映美(ヒグチ ハユミ)

樋口映美(ひぐち はゆみ)
専修大学文学部教授 文学博士。
著訳書等に『歴史のなかの「アメリカ」 国民化をめぐる語りと創造』(樋口映美・中條献 編、彩流社、2006年)、『奴隷制の記憶 サマセットへの里帰り』(ドロシー・スプルール・レッドフォード著、樋口映美訳、彩流社、2002年)、『アメリカ黒人姉妹の一世紀 家族・差別・時代を語る』(セラ・ルイーズ・デレイニィ他著、樋口 映美 訳、彩流社、2000年)、『アメリカ黒人と北部産業 戦間期における人種意識の形成』(樋口 映美著、彩流社、1997年)、論文に「白い肌の『黒人』――アメリカ合衆国ジムクロー社会に生きたアレックス・マンリー」(『専修人文論集』第79号、2006年)などがある。

目次

●第一部 子供時代
第一章 父さんと母さん——カーター農場の日々から別離の日々へ
第二章 白い肌の親戚——母さんの弟サムとウォルター
第三章 白人たちの世界——遊び友だち、小さなメイド
第四章 母さんとレイモンドの新しい家——レイモンドの黄色い肌の家族
第五章 町の教会と田舎の教会——タイソン師の洗礼式
第六章 レイモンドの綿畑と母さんの野菜畑
第七章 母さん、結婚する!
第八章 私はウィリス学校のホームカミング女王
第九章 エシイ・メイ・ムーディからアン・ムーディに改名
●第二部 高校時代
第一〇章 エメット・ティルの死
第一一章 タプリン一家焼死事件——ニグロの男と白人の女と……
第一二章 センターヴィル脱出——バトンルージュでの夏のアルバイト
第一三章 ブラウン判決のころ——雇い主ミセス・バークの質問
第一四章 ニューオーリンズでの夏——鶏肉工場でのストライキ破り
第一五章 再びニューオーリンズで——レストランのユニークな従業員達
第一六章 母さんの家を出る——レイモンドがエマのように強かったら……
第一七章 エマの負傷——「これはウィルバートの責任じゃないのよ」
●第三部 大学時代
第一八章 ナチェズ大学での小さな抵抗
第一九章 学生食堂の蛆虫事件
第二〇章 トゥガルー大学三年生に編入
第二一章 公民権運動組織SNCCとの出会い
●第四部 運動の時代
第二二章 ジャクソンNAACP座り込み運動からメドガー・エヴァーズ暗殺まで
第二三章 キャントンのCORE活動員として奮闘——マディソン郡のニグロたち
第二四章 ワシントン大行進——夢を追う指導者たち
第二五章 バーミングハムでの教会爆破事件——非暴力への疑問
第二六章 COFOのフリーダム投票とKKK
第二七章 久々のニューオーリンズ——母さんとの再会、J・F・ケネディ暗殺
第二八章 エマの弟クリフトの死
第二九章 キャントンのフリーダム・デイ、翌日は卒業式
第三〇章 「これからどうなるのだろう」
●付録一 アニー・ディヴァイン、思い出を語る
●付録二 関連年表
●アン・ムーディの世界と公民権運動
●あとがき

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