往復書簡 広島・長崎から 戦後民主主義を生きる

往復書簡 広島・長崎から 戦後民主主義を生きる

関 千枝子 著, 狩野 美智子 著
四六判 / 383ページ / 並製
定価:2,500円 + 税
ISBN978-4-7791-1817-3 C0036
奥付の初版発行年月:2012年10月 / 書店発売日:2012年10月04日
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内容紹介

広島と長崎で被爆した、80歳と83歳の女性。

戦前・戦中を知る二人は、深い心の傷を負いながらも、
戦後民主主義の中でわくわくするような時代を
経験した。
いまは語られることの少ないその時代に、大学教育を受け、
新聞記者、定時制高校教員として働き、子どもを育てた
二人から見て、いまの時代はどう映るのか。
手紙の中で語り合う。

世代を継ぐために、いま聞いておきたい。
女性による時代の証言。

版元から一言

(社)日本図書館協会 選定図書

◎紹介されました!(掲載情報についてはコチラ

著者プロフィール

関 千枝子(セキ チエコ)

1932年、大阪生まれ。旧制女学校2年のとき広島で被爆。勤労奉仕を病欠していたため助かる。
早稲田大学文学部ロシア文学科卒業。1954年、毎日新聞社入社、社会部、学芸部の記者を務める。のち全国婦人新聞(女性ニューズ)記者、編集長。
現在、フリーのジャーナリスト。日本エッセイストクラブ所属、女性「9条の会」世話人。
主著『広島第二県長女二年西組―原爆で死んだ級友たち』(筑摩書房、日本エッセイストクラブ賞、日本ジャーナリスト会議奨励賞受賞)、『図書館の誕生―ドキュメント日野図書館の二十年』(日本図書館協会)、
『この国は恐ろしい国―もう一つの老後』(農文協)、『若葉出づる頃―新制高校の誕生』(西田書店)、
『ルポ 母子家庭 「母」の老後、「子」のこれから』(岩波書店)。

狩野 美智子(カノウ ミチコ)

1929年、東京生まれ。東京大空襲をはじめ東京で毎日のような空襲を体験、その後長崎で学徒動員で働いていた工場で被爆。慶應義塾大学史学科西洋史卒業。1955年から都内の定時制高校などで社会科教諭として28年教鞭をとり、のち文筆家・翻訳家。スペイン現代史学会会員。テーマはバスク、野上弥生子など。
主著『バスク物語』、『バスクとスペイン内戦』(ともに彩流社)、『沖縄を学ぶ』(吾妻書房)、『スペイン賛歌』(春秋社)、『野上弥生子とその時代』(ゆまに書房)。
訳書:アギーレ『バスク大統領亡命記』(三省堂)、ルイス・カストレサナ『もう一つのゲルニカの木』(平凡社)、バード『ナバラ王国の歴史』(彩流社)。

目次

はじめの手紙(関→狩野)

1 被爆と差別(関→狩野)
 なぜ戦争体験を語れない! / 半世紀を経ての戦争証言
 原爆をきちんと書くということ
 
2 敗戦による解放(狩野→関)
 関さんからのお誘いにのる / 被爆体験を伝えるということ
 
3 悔いと心の痛み(関→狩野)
 「放射能」への思い / 被爆者の心の傷は放射能?
 
4 これまでのこと(狩野→関)
 わたしの略歴―長崎に行くまで / 学徒動員 / 東京の空襲を逃れて長崎へ

5 東京の私立校から広島の県立校へ(関→狩野)
 戦中のカルチャーショック / 「贅沢」な東京女学館
 
6 被爆のこと(狩野→関)
 家族の小史 / 被爆体験とその後
 敗戦前後のこと

7 八・六から敗戦まで(関→狩野)
 「朝鮮人」のこと / 「生き残り」の苦しみ
 「差別」の構造に気づく

8 戦中戦後、思い出すこと(狩野→関)
 マスカットと石鹸、角田先生のこと / 浅草と長崎
 
9 めくるめく秋(関→狩野)
 墨塗り教科書 / 原爆は「文化」も焼き尽くした
 よみがえる文化 峠三吉さんのこと
 
10 民主主義と文化(狩野→関)
 『振袖の少女』・敗戦の日 / 熊本女専・新憲法

11 戦後民主主義の始まり(関→狩野)
 真実の歴史を知る感動 / 戦時中の学習ノートに見る私
 「教育」の大切さ、おそろしさ

12 歴史認識について(狩野→関)
 少なくとも疑問は持っていた
 
13 男女共学「一期生」(関→狩野)
 草創期の新制高校で /露文科、レッドパージ反対運動
 「労働者」の中へ /血のメーデー事件

14 大学をめざす(狩野→関)
 関西のOL時代 / 慶應大学苦学生
 
15 大学に帰り就職にも成功(関→狩野)
 不景気だが「就活」は呑気だった / 恩師・横田先生
 大らかだった新聞社の入社試験

16 昭和の長女(狩野→関)
 父の死・就職 / 教師の仕事
 
17 新聞記者の日々(関→狩野)
 有楽町に鳩が舞う / 地方支局勤務第一号
 「お妃記者」から「ラジオ・テレビ記者」に / 組合婦人部長で奮闘
 
18 教師の時代(狩野→関)
 中学校から定時制高校へ / 全共闘時代とは何だったのか
 
19 アメリカでの六年半(関→狩野)
 ワシントンで出産 / グリニッチ町での〝優雅な〟暮らし
 日本語補習校に図書室をつくる

20 初めて世界を見る(狩野→関)
 いつも本が読みたかった / 沖縄、スペイン内戦、ソ連への強い興味

21 帰国、市民運動の日々(関→狩野)
 PTA、「図書館づくり運動」へ / 父母の死、PTA
 「被爆」にとりくむ / 図書館づくり運動「ふみくら」

22 バスクとのより深い出会い(狩野→関)
 文筆業に専念する / 「バスクは悲劇の国です」
 八〇年代後半からの日本

23 女性専門紙の「記者」として(関→狩野)
 「国際婦人年」の高まりの中で / 「全国婦人新聞」の記者となる
 『広島第二県女二年西組』の出版  /日の丸・君が代反対
 「貧困の女性化」に怒る『この国は恐ろしい国』  / 政教分離訴訟の原告として

24 野上弥生子・最近のテーマ(狩野→関)
 PTA / 野上弥生子の世界へ

25 最後の手紙(関→狩野)
 性奴隷を生み出す風土 /新自由主義の下での「変容」
 再び戦後民主主義の原点へ
 
26 二一世紀の始まり(狩野→関)
 九・一一から始まる戦争と保守化 / 東日本大震災・原発事故
関連年表

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