ユダヤ人を助けたイスラム教徒パリのモスク

パリのモスク ユダヤ人を助けたイスラム教徒

カレン・グレイ・ルエル 著, デボラ・ダーランド・デセイ 著, 池田 真里 訳
四六判 / 56ページ / 上製
定価:1,500円 + 税
ISBN978-4-7791-1542-4 C0022
奥付の初版発行年月:2010年07月 / 書店発売日:2010年07月15日
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内容紹介

1940年から44年にかけて、パリはナチス・ドイツに占領され、ユダヤ人はいつ拘束され強制収容所に送られるかと恐怖のうちに暮らしていました。ユダヤ人だけでなく、ドイツ人以外のすべての人々の自由が制限される中で、ユダヤ人を助けようと危険をおかすような人はほとんどいません。

そのような日々に、ユダヤ人をかくまい危険なパリから脱出させるため力をつくした人々がいます。誰だったのでしょう。パリのどこで、そんなことが可能だったのでしょうか。当時も今も聞いた人の誰もが意外に感じ驚くであろう場所、それは――

この本は、これまでほとんど語られることのなかったイスラム教徒のユダヤ人救出活動に光をあて、その勇気と信念、献身を讃えるために書かれました。

前書きなど

日本の読者のみなさんへ

  ひとりの人間のいのちを救うならば、それは全人類を救ったのと同じ。

 イスラム教とユダヤ教、そのどちらにも、この同じ教えがあります。きびしい対立関係にあると多くの人が信じこんでいる、この二つの宗教のどちらにも。ムスリム(イスラム教徒)とユダヤ人の不和は長いあいだ続いていて、ともすれば、これまでずっとそうであったかのように思いがちです。

 しかし、この本を書こうと調べていくうちに、北アフリカのムスリムとユダヤ人は、お互いを兄弟姉妹として、いく世もともに平和に暮らしてきたことを知りました。ユダヤ教とイスラム教はもともとはおだやかに共存していた――これがこの本で伝えたかったことの一つです。ふたたびそのようになったら、どんなにいいでしょう。

 この本が遠く日本でも読まれることを、とてもうれしく思っています。日本にはムスリムもユダヤ人も少ないと思いますが、それでもなおここに語られた事実は、つよく心をうつことでしょう。パリの大モスクで、ムスリムが他の人の苦しみを思い、勇気をもって行動した――実際にあったこのお話が、世界を友愛でむすぶ助けになることを願っています。

                           カレン・グレイ・ルエル
                           デボラ・ダーランド・デセイ

版元から一言

 いま、なぜこの歴史を伝えるのか。「訳者解説」より以下をご紹介します。
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 ホロコーストが滅ぼした生命はおよそ600万人といわれる。いまこの瞬間も戦争の中で滅ぼされる生命がある。しかし、それでも希望はある。
 この本に書かれているような出来事は、60余年前のパリで移民のイスラム教徒、フランス人、ユダヤ人の間にだけ起こったのではない。これまで世界のいたるところで、戦争や災害や権力の重圧に痛めつけられた人々のあいだにあったことだと思う。語り継がれなかった幾多の物語があり、今このときも苦しみの中にある人々に人知れずさしのべられている手があるはずだ。ひとりの人間のいのちを救う人々がいる。この本をはじめ、ベルカーニの映画、アネットさんの文章はそのことを確信させてくれる。
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本はオールカラー、絵本装丁です。
映画の上映については本書のご案内をお読み下さい。

著者プロフィール

カレン・グレイ・ルエル(ルエル,カレン・グレイ)

米国メリーランド州生まれ。ミシガン大学卒業、図書館学修士。図書館司書として働いた後、絵本作家となる。ニューヨーク州在住

デボラ・ダーランド・デセイ(デセイ,デボラ・ダーランド)

米国フロリダ州生まれ。スクール・オブ・ヴィジュアル・アーツ卒業。美術学修士。母校などで美術を教え、現在は絵本作家。陶芸家でもある。ノース・カロライナ州在住。

 二人の共著として"The Tree"(2008)、"Hidden on the Mountain"(2006)(ともにHoliday House刊)がある。後者は、第二次大戦中、フランス中央高地のルシャンボン村でナチスの追跡からかくまわれて生き延びた、当時子どもであった人々の体験を聞き書きしたものである。

池田 真里(イケダ マリ)

翻訳者。共訳『科学・技術・社会をみる眼』(現代書館)、『戦後アメリカと科学政策』(同文舘出版)、『熱帯林破壊と日本の木材貿易』(築地書館)、『母乳の政治経済学』(技術と人間)、訳書に『エコロジカル・フットプリント』(合同出版)など。リバーベンドブログ翻訳チームのメンバーとして『バグダッド・バーニング(1、2)』(アートン)の翻訳に参加。

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