英文学と結婚

2004 年 5 月 24 日 月曜日

からだはどこにある?

2004 年 5 月 24 日 月曜日

島で暮らしたい!

2004 年 5 月 10 日 月曜日

編集部だより(No.9 2004・5)

2004 年 5 月 6 日 木曜日

幻冬舎から出た郷隼人歌文集『LONESOME隼人(ローンサム・ハヤト)』には、この本に関連した感慨というか多少の思い出があります。
『アメリカの日本人政治囚――国家テロリズムに挑む男』(田中道代著)というタイトルの書です。出版したのが1999年の9月のことですが、東京新聞に著者へのインタビューが載った以外は、あまり注目されることもなくひっそりと小社の目録に収まってしまった本です。
目録には次のように書いています。「1988年、ニュージャジー州で爆発物所持で逮捕され、一審で30年,二審で22年の刑を受けコロラド州フローレンス刑務所に収監されている日本人がいる。たった一人で『アメリカ帝国主義』に対して闘いを挑む全共闘世代の生き様を追う。」
今、思い出してもイヤになるくらいトラブル続きの本でした。いろいろな理由で最初の原稿の重要な親子の文通などをカットせざるをえなくなってしまったのです。結局、出版まで3、4年かかりましたが、よく考えてみると郷隼人の歌が朝日歌壇に載りだしたのが96年とありますから、この頃その本の準備をしていたのだと思います。
といいますのは「郷隼人」の名前を朝日新聞で最初に見たとき、『アメリカの日本人政治囚』の当事者の金城憂ではないかと思ったからです。鹿児島出身で、アメリカの刑務所に収容されている、そう思って歌壇に載る歌を読んでいると大変なリアリティを感じ、また迫力があったのです。
本人に問い合わせてもらいましたが、人違いでした。しかし、それからもずっと気になり、どういう人物なのだろう、毎週のように歌壇に紹介されるのに、なぜマスコミは取り上げないのだろう、と不思議に思っていました。
この歌集は『あさま山荘1972』の坂口弘と同じで朝日新聞社(『坂口弘歌稿』)が出版するだろうとなんとなく思っていたので、幻冬舎から出たのを知ったときは、あらゆるものに目配りしている同社の姿勢にちょっとした驚きをおぼえたものです。
本は新聞広告で見てすぐ買って読みました。まず「後書き」から、つぎにエッセイ、そして短歌へと後ろのページから前へと読んでいきました。久しぶりに雑念を感じさせない「透明感」のある文章に接したという感想です。とくに歌の背景を書いたエッセイは一級品であると思いました。著者は84年に殺人事件を起こし、終身刑ですでに20年もアメリカの刑務所に収監されている人物でした。娘さんもいるようです。
同じ読後感ではありませんが、読みながら戦慄をおぼえ、ページをめくるのにドキドキした本があります。ほんの1が月ほど前に読んだ森達也著の『下山事件(シモヤマ・ケース)』(新潮社)です。家人にその話をしたら、浅草キッドがホームページで同じような感想を書いていると教えてくれたので見ましたが、読後感は似ているのだな、と改めて驚きました。
これまで短期間にこのような優れた本に続けて出会った記憶はありません。(S)

村上春樹とネコの話

2004 年 5 月 6 日 木曜日

営業部便り・2004.5 『長野&山梨・御柱祭ミッション』

2004 年 5 月 1 日 土曜日

今年は長野県・諏訪大社の六年に一度の大祭、『御柱祭』が行われる。この祭りは約千二百年前の平安時代から信濃一国を挙げて行われてきたとのことで、非常に歴史的な祭事なわけであるが、この『御柱祭』に関係する本で「諏訪神社謎の古代史」という本が小社から出版されており、ちょうど品切れになりそうだったので、今年は六年に一度の『御柱祭』という絶好の機会、ぜひとも重版がしたい。この本は1995年3月に発売以来ロングセラーを続けていて、なんと今回重版すると5刷り!という快挙を成し遂げることになるのだが、昨今の出版不況、今までのようになんでもかんでも即重版というわけにはいかない情勢が続いていて、最低でも重版前に200冊ぐらいの事前注文が欲しいということになった。『御柱祭』は4月上旬から始まる。2月時点での溜まった注文分が約100冊。あと100冊以上の注文を取ってこないと理想的な重版をすることはできない。私は入社以来まだ一度も長野県の書店に出張営業したことがなかったが、「今行かねば何時行く!」ということで、あまり準備も出来ていなかったが、ちょうどスケジュールに空きができたので思い切って行って見る事にした。
長野の書店は郊外店が多く、駅から離れているので徒歩やタクシーを使うと非常に効率が悪い。なので今回は車で高速道路を使って行くことにして、途中山梨県も営業することにした。3月9日縲怩R月12日まで、4日間で「諏訪神社謎の古代史」の注文を最低100冊以上取ってくるのが第一の目標である。
3月9日、今回は自家用車を使うので練馬の自宅から朝出発、中央道を使って一路甲府まで。PM1:00に甲府に到着。意外と近い。まず甲府駅周辺の書店を周る。やはり地方都市の情況は何処に行っても同じで、駅前なのに通りを歩く人は少なく商店街も8割がたシャッターが閉まっている。「うーん・・・早速厳しい雰囲気・・」萎えそうな気分をなんとか奮い立たせ、駅前の百貨店内にあるS書店を訪問する。人文担当のSさんはとても礼儀正しく丁寧な対応をしてくれ、平積みを3点もしてくれることになった。Sさんは高校生の頃から小社の「連合赤軍関連本」などを図書館で読んだことがあり、どんな出版社なのか気になっていたとのこと。私よりずっと若そうだが、最近の若い書店員からはあまり聞かれない言葉に驚き、また感心する。幸先が良い。
その後は甲府駅周辺の老舗書店などを歩いて周る、なかなか注文を出してもらえない。R書店本店では、ちょっと無理を言って注文をもらったりする。とりあえず甲府駅周辺はこれ以上難しそうなので郊外に営業目標を拡げることにする。駅から車で10分足らずの所にあるR書店本店を訪問。ここも山梨の老舗書店だが、郊外型書店にしては珍しく、人文関係の本の品揃えが非常に充実していた。小社の本も比較的売れており人文担当Kさんから何点か注文をいただく。「まだまだ老舗書店も頑張っているなあ」と思い直された。この後周った郊外店は首都圏と同じような新刊書と雑誌中心の品揃えをしている書店が多くなかなか注文には至らなかった。この日の最後に訪問した書店、敷島にあるY書店は以前から小社のDMやFAXに反応してくれていて、よく注文が来ていたので気になる書店だった。市街からだいぶ離れていてとても小社から出ているような小部数の本は置いてなさそうな場所にあったが、S店長、仕入れ担当とKさんはとても快く対応してくれ、何点か注文もいただいた。9日は韮崎まで行った時点で夜遅くなったのでここで切り上げることにする。山梨県は初の訪問だったが、何軒か頑張っている書店、書店員の方々との出会いがあり、それなりに満足できる内容だったと思う。
3月10日、いよいよ今回の出張の最大の目標である御柱祭が行われる中心地、諏訪、茅野、岡谷周辺の書店へ営業攻勢をかける。このあたりにある有力書店はほとんど郊外店のため、車でないととても周れない。まず諏訪湖近くでたまたま通りかかって見つけたS堂書店を訪問。T店長に『御柱祭』のことをいろいろと教えてもらい、今後の営業に役立つ情報になる。小さい書店だったが、ちゃんと御当地本の充実した棚があったので「諏訪神社謎の古代史」も置いてくれることになる。次に訪れた書店は長野の最大手のチェーン店、H書店の諏訪店。この店は『御柱祭』に向けて大きなフェア台を設けており、神社の模型まで飾ってあって面白い棚ができていた。ここで担当Mさんから20冊の注文をもらい、一気に勢いづいて茅野周辺の書店に向かう。今度は同じチェーン店、H書店の茅野店を訪問。この店も『御柱祭』のフェア台があり、担当のGさんから30冊の注文をもらう。まだ午後1時前だが、かなり調子が良い。「これは行けるぞ!」と喜び勇んで次の書店へ。以前からよく小社のDMやFAXに反応してくれていて注文もよく来ていたB書店へ。ホームセンター内にあるはずだが・・・。フロアの何処を見渡しても書店らしきものがない。フロアの案内図にはちゃんと書店名が載っているが・・・。フロア内の電気屋の店員に聞いて見ると。「最近撤退したみたいです」とのこと・・・。残念・・。気を取り直して、岡谷方面へ向かう。老舗のK書店本店を訪問。意外に首都圏の郊外型書店のような品揃えをしていた。店長は外出中で会うことができず、別の担当者にチラシを渡してもらうように頼む。この後の行程はずっと厳しい情況が続き、何処も不作に終わる。場所を変えようと思い、いったん茅野に戻りそこから杖突峠を越え伊那方面に向かう。途中、私の先祖にあたる武田信玄の家臣「春日河内守昌吉」が織田信忠、滝川一益の大軍と戦って壮絶な戦士をしたと言われている高遠城を訪れ、先祖の霊に今度の旅の無事を祈り。いざ伊那市へ。数店訪問するも思ったような結果が出ず今度は飯田方面に向かうも夜になってしまい、途中の駒ヶ根近辺で通りかかったH書店駒ヶ根店を訪問。担当Iさんは夜遅い訪問ながらも快く対応してくれ、注文もいただける。ここで体力、精神力ともに限界に達したので10日の営業は切り上げることにする。Uターンして松本で一泊するために高速に乗り、一路松本へ・・・。
11日、さすがに松本駅周辺は都会といった感じで少しは活気があるが、やはり地元の老舗書店などは経営が厳しいらしく何処も慎重な数の注文をくれるか、全く注文は出せないといった感じであった。R書店は2週間前に廃業したらしい。結局一度も訪問できなかった。残念・・・。ただ何処の書店も御当地本や長野県の版元の本を置いているコーナーが充実していて面白そうな本が結構あり、思わず買いたくなる。唯一外国文学の棚が充実していたR書店で文芸担当のNさんから小社の外国文学の既刊本の注文をいただき、その後昼休みに松本城を見学する。小学生の頃訪れたことがあり、すごく大きな城だった印象があるが、20年ぶりに訪れてみると、「え・・こんなに小さかったっけ・・」と思ったが、やなり美しい城であることは変わらず、「日本の城は美しい」と改めて感じさせられる。午後は周辺の老舗書店のT書店、K書店などを訪問。その後松本駅ビル内にあるK書店へ、この書店から、かなり以前になるが小社の鉄道本の注文がよく来ていたらしく気になっていたので訪問してみる。結構\\\広い店内は客入りも良く充実した品揃えの書店だった。M店長から松本の情報などをいろいろと教わり、注文も多くいただく。鉄道本の注文がよく来ていたのは、この店に鉄道マニアがよく来るとのことで鉄道本のコーナーは常に充実させているからだった。小社の鉄道本はもうなくなっていたので、もう一度置いてもらうことにする。その後はS大学生協へ、人文書がかなり充実している生協だった。ただ担当Iさん曰く「それでも人文書はだんだん売れなくなってきていて、棚も縮小しつつある」とのこと。松本周辺を周り尽したので、郊外店を営業することにする。かなり大きいという噂のM書店を訪問。確かに大きい、400坪ぐらいはありそうだ。小社の「新右翼」が平積みになっていて、ちょっとこだわりのある陳列をする書店員がいそうな気配が漂う。担当のM店長さんはM書店チェーンの中心地、四国の香川から来ている人で、関東の人間にはほとんど大阪弁と同じに聞える香川弁で弾丸トークを浴びせられる。今年に入って2日しか休んでいないそうで、かなり忙しいということだったが、いろいろと話を聞いてくれて注文も多くもらう。11日はここでとりあえず切り上げ、長野市に向けて出発、長野駅前のホテルに一泊する。
12日、いよいよ最終日である。長野駅前にあるH書店を訪問。洒落た内装、書棚で各ジャンルとも充実した品揃えの店だった。次に長野駅ビルにあるK書店を訪問。小社の販売実績はほとんどないにも拘わらず、御当地本コーナーで「諏訪神社謎の古代史」を置いてもらえることになる。その後は善光寺方面に向かう。蔵造りの書店が多く、書棚に歴史の匂いが染み込んだようでとても良い感じだった。その中のC書店のH店長は知的な雰囲気でかなりのベテランといった雰囲気を漂わせていた。小社の本は「よく図書館から注文がくる」とのことだったが、何点か試しに店売でも売ってもらえることになる。その後は善光寺の近くの書店、K書店、N書店を訪問。店長はどちらも不在だったが、K書店の新刊棚に小社の「ジョン・コットンとピューリタニズム」がひっそりと陳列してあった。都内の超大型書店ぐらいにしか置いていないその本がこんな所で売られていたのにはちょっと驚いた。長野駅と善光寺周辺の書店を周り尽くして、夕方になり、最後にどうしても行ってみたかったM書店大豆島店に向かう。長野市街からかなり離れており、道を間違えたかと思うぐらいだったが、なんとか辿り着く。一見普通の駐車場付きの郊外型書店だったが、店長のNさんはサブカル本好きで小社の本もよく売ってくれている人だった。ただ「注文しないと彩流社の本は新刊で取次ぎから入ってこないね・・」と言われる。取次ぎの配本パターンに頼るのはやはり問題で、ちゃんと売れている店でも配本が無いことはよくあるということを改めて実感させられる。この後、日が暮れるまで周辺の郊外型書店などを周るがなかなか良い書店に出会えず川中島の古戦場近くで日没を迎えたのだった・・・。
今回の「長野&山梨・御柱祭ミッション」は4日間で延べ34軒の書店を訪問し、約50人近くの書店員の方々と出会えた出張営業だった。別に狙ったわけではないのだが、終わってみて「諏訪神社謎の古代史」の合計注文冊数を数えてみると、ちょうど100冊ぴったりだった。こういうことってよくあるんですよね縲怐E・不思議なものである。
この場を借りて、山梨、長野で出会った多くの書店員の方々、初めての突然の訪問ながらとても礼儀正しい対応をしていただいたこと、生涯忘れません。本当にありがとうございました。「諏訪神社謎の古代史」を何卒よろしくお願い申し上げます。

(筆・春日)

三月の水 アントニオ・カルロス・ジョビン・ブック

2004 年 5 月 1 日 土曜日

『三月の水 アントニオ・カルロス・ジョビン・ブック』表紙\
書籍名   : 三月の水 アントニオ・カルロス・ジョビン・ブック
(サンガツノミズアントニオカルロスジョビンブック)
著者名   : 岩切直樹(イワキリナオキ) 著
発行日   : 2003-10-10
税込価格 : ¥1995
本体価格 : ¥1900
画像をクリックすると紹介文が読めます(注文もできます)。

★「ミュージック・マガジン」04.5月号

「1冊まるごとジョビン本。リオ・デ・ジャネイロの案内、評伝と作品紹介、語録、著者が選んだ10曲の紹介といったところが主な内容で、ジョビンからの広がり、奥行きに欠け、情緒的に私見が紛れ込む場所もあるが、簡潔かつ平明な文章で丁寧にまとめられている。ともあれ、著者のジョビンヘの愛情が伝わってくるのは確か」。